住まい・不動産

引っ越し先探しで知っておきたい不動産屋の物件紹介の順番

焦って契約すると後悔することも?(イメージ)

焦って契約すると後悔することも?(イメージ)

 4月は1年で最も引っ越しが多いシーズン。部屋探しをする時は、不動産屋が紹介する物件をいくつか見て、その中から決めるパターンが王道だが、その「内見する順番」が最終的に選ぶ物件を左右することも少なくない。不動産業界で20年以上働くYさん(40代)が、自身が紹介する際の物件の回り方のパターンについて、こっそり明かしてくれた。

「典型的な例で言うと、1件目は、お客様が希望する予算よりも高い、広くてキレイな物件に案内します。そこでまず、『こんな部屋に住めたら良いなぁ』という夢を抱かせます。2件目では予算の範囲内の物件を紹介します。そこでお客様には、『あなたの予算ではこの程度です』と、理想と現実の間にはギャップがあることを知って頂きます。そして3件目で、予算よりやや高いものの、希望に近い物件に案内します」(Yさん)

 Yさんによると、この流れで紹介する場合、3件目で決まるケースが多いという。不動産屋にしてみれば、少しでも家賃の高い物件の契約がまとまれば、手元に入る手数料が増えるというからくりだ。

 一方、都内の不動産会社で働く傍ら、宅建の資格取得講座の講師も務めるSさん(30代男性)のやり方はこうだ。

「1件目は、予算内ではあるものの、『ここは無いな』というような、古めの物件に案内します。2件目も似たような部屋か、少しだけマシな物件に案内します。そして3件目で、予算や広さ、築年数などがお客様の希望に可能な限り近い物件に案内します。

 そんな面倒なことをするぐらいなら、最初から3件目だけを見せれば良さそうなものですが、人はいきなり希望が叶うと『もっと良い部屋があるかも』と思ってしまうものです。ですから、お客様を絶対に逃さないように、このような慎重な方法を取るのです」(Sさん)

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