マネー
2020年5月3日 15:00
リストには「検査」の項目が多い。もちろん、早期発見・早期治療のためには定期検診などが有効だが、一方で、検診が無駄な治療や投薬など過剰医療の入り口になっているという側面もある。それゆえ「本当に必要な検査か」を見直すことが重要になる。
例えば、患者の9割が60歳以上の男性である前立腺がんの検査である「PSA検査」。人間ドックなどのオプション項目として広く採用されており、前立腺から分泌されるタンパク質の血中濃度を測り、診断を行なう。
米国臨床腫瘍学会などはCWのキャンペーンで同検査を「前立腺がん検診のために行なうべきでない」と提言した。
実は前立腺がんは進行が遅く、高齢患者ほど死亡原因にはなりにくい。症状がない時点で早期発見されると、治療(切除)を受けた場合のダメージ(性機能の喪失)のほうが深刻な上、「PSA値はがんの有無に関係なく上昇することがある」と同学会は指摘している。
欧米で報告された複数の臨床研究では、PSA検査を受けても受けなくても患者の死亡率は変わらないという結果も出た。
費用は全額自己負担でも2000~5000円程度だが、これを見直せば、その後の精密検査や手術に10万~30万円程度を払う必要もなくなる。
※週刊ポスト2020年5月8・15日号
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