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飲食店経営者がコロナ禍で気づいた「前からやっておくべきだったこと」

 そして、飲食業界の永遠のテーマであり、意見が分かれそうなのが、東京・池袋でバーを経営するSさん(30代/男性)の“転向”だ。

「ウチのお店は今年で6年目ですが、これまで常連さんとは常に一定の距離を置いてきました。自分が客としてバーを飲み歩いていた時、常連がカウンターにべったり並んでいて、一見さんが入る余地がないような雰囲気のお店が苦手でしたし、自分が常連扱いされるのも嫌だったので、誰でも気軽に来られるようなお店を目指したのです。

 けれどもコロナで客がガックリ減ると、助けてくれたのは常連さん達でした。普段より高いボトルを入れてくれたり、『大変だろうと思って』と、1杯だけ飲んでいってくれたり……。これまでは『常連も一見さんも同じお客様。誰も特別扱いはしない』という考えでやってきましたが、ちょっと違ったのかな、と思い始めています」(Sさん)

 常連扱いをしなかったからこそ、常連たちは店に来てくれたのかもしれないが、Sさんは常連たちの心遣いが「泣きそうなぐらい嬉しかった」のだそう。とはいえ、今さら急に客との距離を縮める手段もわからず、コロナ収束の折には常連たちにどうやって感謝の意を表すか、今から悩んでいるそうだ。

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