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幸せな在宅介護を導く秘訣 自宅の場所と広さ、そして心構え

2LDKより広い家は不要

 場合によっては、住み慣れたわが家を離れた方がいい場合もある。40代女性・Aさんの話。

「うちの実家は田舎の山にあり、父はのどかな環境で最期まで暮らしたいと望んでいます。足腰もかなり弱ってきたので、介護認定してもらって自宅をリフォームしようと思ったのですが、相談窓口では在宅介護ではなく、施設をすすめられました」

 在宅介護の基準として、在宅医療を受けるクリニックが遠くても車で30分以内、距離にしてだいたい16km圏内に存在するという目安がある。それ以上離れると、いざというときに医師が駆けつけられない恐れがあるからだ。

 国が構想する「地域包括ケアシステム」でも、「地域包括支援センター」を中心に、病院や介護施設などの必要な施設は車で30分程度の距離におさまるよう設置される。その距離を超えるなら、転居も手段の1つ。

「在宅介護は2LDKの広さがあれば充分ですから、広すぎる自宅は処分し、駅の近くなど便のいい物件を購入するという考えもあります」(高室さん)

 ひとりで介護を抱え込んだり、金銭面で困窮して生活がままならなくなっては元も子もない。入念なシミュレーションこそが“幸せな在宅介護”を導く秘訣であることに間違いはないようだ。

※女性セブン2020年7月2日号

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