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進化するハンコ カーボン、アクリル、マンモス牙など素材も様々

アクリル樹脂製のハンコ「LooKy」(撮影/太田真三)

アクリル樹脂製のハンコ「LooKy」(撮影/太田真三)

『「ハンコが必要」、やむなく出社? 行政手続き見直しへ/印鑑廃止宣言の会社も』(朝日新聞4月24日)──コロナ禍でテレワークが進むなか相次いだのが、こうした「ハンコ出社」報道だ。テレワークの阻害要因として槍玉に挙げられ、「脱・ハンコ」の動きが急速に強まった。

 業界専門誌『月刊現代印章』編集長・真子茂氏は、「テレワークの阻害要因はハンコ以外が大きい」と語る。

「経団連が4月に会員企業を対象に行なった調査結果では、テレワークの阻害要因は、社内の情報システムに社外からアクセスできない、セキュリティ上、顧客情報や開発情報を家に持って帰れないといった“従業員の業務の性質(情報管理上の懸念も含む)”が約75%と最も大きな要因でした。この中にハンコという文字は1回も出てきません。同時期に東京商工会議所でも同様の調査を行なっていますが、ほぼ同じ結果です」

 ハンコは「新しい生活様式」の敵か否か──まさに世論を二分する議論となっているが、現在はバラエティ豊かな印鑑も多数流通している。押しやすさに特化したもの、デザイン性を重視したもの……各社が工夫を凝らし、日々進化を遂げている。

 使われている材質も様々だ。ハンコといえば一昔前は「象牙」のイメージだったが、象牙は1989年以降、ワシントン条約により国際取引が禁止されている。日本でも「種の保存法」により取り締まりが行なわれている。

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