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田代尚機のチャイナ・リサーチ

米中対立が中国株を押し上げる構図 中国ハイテク企業が本土回帰へ

2020年7月22日 7:00 マネーポストWEB

本土市場のIPOラッシュは必至

 新興企業の発展にまず必要なものは資金である。国家としてベンチャー企業が必要とするリスクマネーを供給しなければならない。

 中国最大のファウンドリ(半導体の受託製造企業)で香港上場企業である中芯国際(00981)は6月にニューヨークADR上場を廃止し、7月16日、昨年6月に習近平国家主席の強い意向で上海取引所に開設された新興市場“科創板”に上場した。上場後にオーバーアロットメント条項を行使したとすれば、最大で532.3億元(8144億円1元=15.3円で計算)を調達することになる。

 中国のハイテク産業において、半導体は最大の弱点の一つである。そこに大量の資金を供給する。

 深セン取引所には新興市場として中小企業板、創業板の2種類があるが、後者について、これまでの審査制から登録制に移行することが決まった。7月9日時点で、登録制による上場申請を受理された企業は261社にのぼる。創業板もこれからハイテク企業のIPO(新規上場)ラッシュとなるのは必至である。

 創科板も登録制を採用しているが、この登録制であれば、上場手続きにかかる時間を短縮し、手間を簡素化できる。当局は主幹事を務める証券会社や、投資銀行に大きな責任を持たせることで、ベンチャーキャピタルの供給を含め、資本市場を大きく発展させようとしている。もちろん、IPO規制の拙速で過度の緩和は、かえって資本市場の質を悪化させてしまう。こうしたリスクを冒しても資本市場の発展を急がなければならないのは、それだけ米中間の関係が緊迫してきたからだろう。

 しかし、“投機家”はそんな先のことは気にしない。“香港国家安全維持法案の制定をきっかけに中国はアメリカとの対立を深めることになるだろう。資本市場改革は必至で、証券市場には大量の資金が流入するはずだ。リスクはあるが短期勝負なら問題ない”と考え、あらゆる手段で資金をかき集め、株を買おうとする。本土市場にはリスクを怖がらない、アグレッシブな個人投資家(投機家)たちが少なくない。彼らが相場を動かしている。当局は相場を崩さないように慎重にそうした投機を抑えようとしている。それが現在の本土市場の実態だ。

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