投資

【日本株週間見通し】日経平均はもみあいか 米株と為替動向に注視

 6日のNYダウは米新規失業保険申請件数の減少を好感して5日続伸し、ナスダック総合指数は7日続伸して連日の最高値更新となった。7日の日経平均は小幅高で寄り付いた後は値を消す展開となった。7日は今シーズン最多の決算発表があるほか、日本時間7日21時30分発表予定の米7月の雇用統計と3連休を控えて買いが続かず、引き続き半導体関連が売られて日経平均は前日比88.21円安の22329.94円と3日続落となった。

 今週の日経平均は、上値の重さが意識されるもみあい相場が継続しそうだ。7月の米雇用統計と3連休を通過して、その間の米国市場の動きと為替相場が、週前半の日経平均の動向を左右してこよう。

 先週の相場展開では、NYダウとナスダック総合指数の上昇が日経平均の下支えとして働いた一方、その米国の上昇に日経平均が乗り切れない展開となった。7月に入って日経平均の25日移動平均線は22500円近辺で、ほぼフラットの推移となっており、小幅な往来相場が継続している。やはり、東京都にとどまらず全国的に拡大し始めた新型コロナウイルスの感染拡大が相場の上値を重くしている。

 米国内での経済回復スピードに対する評価はマチマチで、経済指標の発表内容に一喜一憂する展開となっているが、日本の場合、上値を追う材料に乏しい。また、8月15日の旧盆をはさんだ前後の週は夏休みムードから市場エネルギーも低下しやすい傾向がある。手掛かり難のなか、日経平均は往来相場が続きそうな地合いとなっている。

 今週の営業日数は4日間となるが、14日に中国7月小売売上高が前引け前に、米7月小売売上高が東京市場の大引け後にそれぞれ明らかとなる。米中の景気動向を占う経済指標の発表がその後の相場のセンチメントに影響を与えてくることになりそうだ。

 物色的には、決算発表が最終局面となることが最大のポイントだ。主な企業では、11日はソフトバンクG<9984>、楽天<4755>、GMOインターネット<9449>、NTT<9432>、13日は富士フイルム<4901>、電通グループ<4324>、三菱商事<8058>が決算を発表する。ここまでの決算発表では、好業績株は確かに買われているものの、業績悪化銘柄の売られ方はキツイものとなっている。

 また、ジャスダックやマザーズといった新興企業の決算は13日、14日に集中しており、新興市場も決算発表をきっかけとした業績相場が強まってくることが予想される。業績発表を好感してメルカリ<4385>が7日に大幅高となり2018年6月のIPO初値5000円を上回ってきたことで、マザーズ市場に関心が向かいやすくなっている。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、10日は「山の日」で東京市場は休場、11日に7月景気ウォッチャー調査、2020年上半期と6月国際収支、12日に7月マネーストック、7月工作機械受注、13日に7月国内企業物価指数、14日に6月第三次産業活動指数がそれぞれ発表予定にある。

 一方、米国など海外主要スケジュールでは、10日に中国7月消費者・生産者物価指数、11日に米7月生産者物価指数、12日に米7月消費者物価指数、14日に米7月小売売上高、米7月鉱工業生産・設備稼働率、米8月ミシガン大学消費者マインド指数、米6月企業在庫、中国7月小売売上高、中国7月鉱工業生産、中国7月都市部固定資産投資が発表される予定だ。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。