吉田みく「誰にだって言い分があります」

コロナ禍で消えた職場のお土産文化 「楽になった反面、少し寂しい」

お土産を買う機会も、渡す機会も減ってしまった(イメージ)

 お盆も終わり、例年なら帰省先や旅行先のお土産を片手に雑談に花を咲かせる光景があちこちで見られたはずだ。いつもの夏とは様相が異なるコロナ禍の今年、お土産事情も様変わりしている。フリーライターの吉田みく氏が、職場でのお土産エピソードを数多く持つ20代女性銀行員に聞いた。

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「会社用のお土産って気を遣いますよね……。でも今になってみれば懐かしい気もします」──都内在住、大手銀行に勤める沼田朝子さん(仮名・29歳)は、今までに職場で配るお土産にまつわる苦い経験を多くしてきたという。が、新型コロナウイルスにより状況は一変。現在では出張はなくなり、出社も減っているために、お土産を持参することもなくなった。

 ネット上では、売り上げが激減した観光地のお土産(主に食品関係)を購入して応援する取り組みなども行われており、今までとは違った形でお土産に触れる機会が増えてきている。

 これまで沼田さんが経験してきたお土産エピソードはこのようなものだ。出張や旅行へ行った際には、同じ部署で働く20人分のお土産を買っていたという。オフィスの共有スペースにメモを貼り置いておくのだが、それぞれが手に取りやすいよう、個包装のものを意識して選んでいたそうだ。金額で言うと2000円程度。月によっては週1ペースで出張や旅行に出かけるときもあり、金銭的には決して楽ではなかったと語る。

「大半の人は、“ありがとう~”って素直に受け取ってくれるんです。でも一部の人が厄介で……」

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