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大学教員が語る「よく単位を落とす学生」3つの特徴

勉強ができるできない以前の問題?(イメージ。Getty Images)

 コロナ禍によって大学のかたちは大きく変化した。これまで学生が単位を取得するためには、学期末テストの点数やレポートの質が評価されていたが、オンライン講義の導入に伴い、インターネットリテラシーやパソコン所有の有無、ネット接続環境などの条件も、そこに影響を与えるようになった。特に新入生は慣れない大学の課題にてんやわんやしていたことだろう。

 こうした特殊な状況も含めて、「単位を落としてしまいがちな学生」にはどのような共通項があるのだろうか。記者が大学教員に聞き取りを行ったところ、主に3つの特徴が見られるという。

【特徴1】問題を先送りにしてしまう

「単位を落とす学生の典型が、問題を先送りにするタイプです。たとえばレポート提出期限の後に『今から提出しても良いですか?』、『遅れたのでメールに添付します』、『レポート締め切りにネットが接続できず提出できませんでした』などと言ってくるパターンはとても多いですね。他にも成績評価が終わった後で『就職活動が忙しかったので、出席できずレポートも書けなかった。今から特別に課題を出してほしい』などと頼んで来る学生もいます。

 今年でいえば前期の講義も終盤に差し掛かるころに、ようやく『先生、パソコンを持っていないので今日まですべて受講できていませんでした。どうしたらいいですか?』というメールが来ました。もっと早く言えば、貸し出しもできたのに……。

 こうした事後報告タイプは単位不可になる場合が多いです。逆にどんなことであっても、事前に、そしてマメに教員へ連絡や相談をする学生は考慮の対象となることも多い。問題が生じたら先送りにしないことを心得てほしいです」(40代男性教員/私立大学)

【特徴2】基本的なコミュニケーションのマナーを知らない

「よく言われることですが、教員や大学の事務方に対して敬語が使えなかったり、当たり前のメールマナーを知らない学生は単位が取れないことが多い。教員には講義以外にも膨大な仕事があります。メールで名前や所属を名乗らない、敬語を使わない、一方的な要求が書かれている……。教員側も、こういった類のメールが来ると、精神的にも対応できないことが多い。

 たとえばレポートがまったく指定通りに書けておらず、単位不可とした場合、うちの大学には成績評価に対する異議申し立ての制度があります。そういった文書に、『こんなに自分は頑張ったのに、教員はおかしい!』といった攻撃的な口調で修正依頼を出す学生がいます。正直、残念だな、と思いますね。しっかりと『自分なりに努力して書いたのですが、どこが減点対象だったのか教えてください』という質問状には、こちらも真摯に指導をしたいという気持ちなります」(50代男性教員/私立大学)

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