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コロナ後の年金減額 2025年には共働き世帯で年間17万円減も

「コロナ不況」を口実に年金はこれだけ減らされる

「コロナ不況」を口実に年金はこれだけ減らされる

賃金が上がっても年金は増えない

 一方、ワクチンの普及などでコロナが完全に収束すれば反動で消費が大きく伸び、経済は急回復するとの見通しもある。それに伴い物価は上昇し、賃金もアップすることが予想されている。

 ところが、年金はそれに連動して上昇するというわけではない。北村氏が語る。

「賃金や物価が上昇すると、今度はマクロ経済スライドという仕組みが発動されます。これは本来なら物価や賃金に合わせて年金を引き上げる分から、被保険者数の減少、平均寿命の延びを勘案した『調整率』を差し引いて年金額を計算し、支給額を低く抑えるものです。そのため、コロナ後に経済が回復しても、年金生活者には恩恵はほとんどないといっていい」

 まさに「年金減額の罠」である。

 すでに受給している世代だけではなく、今後年金を受け取る世代も、「賃金が上がろうが下がろうが、年金は下がり続ける」仕組みから逃れられない。

※週刊ポスト2021年2月19日号

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