マネー

年々コンパクト化が進む葬儀のスタイル 「家族葬」「一日葬」が主流に

コンパクトな葬儀が増える背景とは(イラスト/小豆だるま)

コンパクトな葬儀が増える背景とは(イラスト/小豆だるま)

 近年、葬儀が簡略化されたり様々な形式の墓が登場したりと、死者の弔い方は大きく変化している。遺族に負担をかけないよう、生前から自身の死後の準備をする人も少なくないが、見方を変えれば、好きな場所&好きなスタイルで眠る場所を決められるため、将来を前向きに考える作業とも言える。自分で自分の葬儀を申し込んだ女性の実例とともに、葬儀と墓の最新事情を紹介する。

「葬儀のスタイルは、年々コンパクト化しています」

 とは、終活コンサルタントの吉川美津子さんだ。2000年代までの葬儀は、豪勢な祭壇を設け、通夜と告別式を2日間にわたって行うスタイルが主流だった。大人数で盛大に送ることがよしとされたことから、たとえば上司の母親など、故人を直接知らない人も参列するのが当たり前だったのだ。

 しかしここ10年ほどで一変。葬儀に時間やお金をかけなくても、故人が納得できる送り方ならいいと考えられるようになった。そのため、家族や親戚などの近親者で行う『家族葬』や、親戚も呼ばず同居家族だけで行う『家庭葬』、通夜は行わず、告別式と火葬を1日で行う『一日葬』などの需要が高まった。実際、2015年に『家族葬』と『一日葬』の割合が35.2%だったのに対し、2020年には46.1%に増加したというデータ(「お葬式に関する全国調査(2013~2020年)」より)もある。

 埼玉県の主婦Aさん(51才)も、家族だけで1日で終わらせる葬儀プラン(約24万円)を自分用に申し込み、支払いも済ませたという。

「3年前に夫が亡くなったとき、私が喪主になって葬儀を行ったのですが、準備に追われ、悲しむ暇もないほどの忙しさでした。自分の葬儀のときは、一人息子にそんな負担をかけたくなかったので、いちばん簡素なプランを手配しました」(Aさん)

 立つ鳥跡を濁さず─残された者のことを考えて自分の葬儀を準備する、Aさんのようなケースこそ、主流になりつつあるという。

永代供養墓が注目を集めるわけ

 墓についてもまた、考え方が変わってきている。

「1990年代に入ってから、先祖代々の墓がないので、自分や夫婦一世代だけの墓を持ちたい。あるいは、子供たちの代には墓守の負担をかけたくない、などの理由で生前から墓に対する問題意識を持つ人が増えて『永代供養墓』に大きな注目が集まりました」(吉川さん)

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。