吉田みく「誰にだって言い分があります」

自宅の庭での「花火」でママ友と近所住民の板挟みに 30代主婦の憂鬱

コロナ禍の夏、数少ない楽しみが一変したのは…(イメージ、Getty Images)

コロナ禍の夏、数少ない楽しみが一変したのは…(イメージ、Getty Images)

 夏休みが始まった7月下旬時点では東京と沖縄のみに発令されていた新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言。しかし、その後もウイルスの勢いは衰えず、1日あたりの新規感染者数では過去最多を更新し続けた。8月に入ると千葉、埼玉、神奈川、大阪が宣言対象地域に加わり、「まん延防止等重点措置」の対象地域も13道府県に広がっている。外出もままならない子育て家庭は「夏休みをどう過ごすか」が悩みの種だが、家庭での過ごし方を一歩間違えると、思わぬトラブルに発展することもあるようだ。フリーライターの吉田みく氏が、都内在住の30代主婦の体験談を聞いた。

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 コロナ禍で2度目の夏休み、そして4度目の緊急事態宣言。密になりやすい施設では入場規制がかけられるなど、多くの子育て家庭は日々の遊びに頭を悩ませている。最近では感染力の強い変異株が広がっていることとなどもあり、よりステイホームを意識した生活が求められるようになった。コロナ禍での育児は、どれだけ快適に自宅で過ごせるかもカギとなってきそうだ。

 都内在住の専業主婦、新垣すみれさん(仮名・34歳)は、自宅の庭で子供たちを遊ばせていたことがきっかけで、ご近所トラブルに発展してしまったことを話してくれた。新垣家は、夫、5歳と3歳の息子2人の4人家族である。

「子供たちの通う幼稚園が夏休みに入りました。本当は遠出をしたかったですが、緊急事態宣言が出されたので我慢。今年は自宅の庭を有効活用して、子供たちを遊ばせることにしました」(新垣さん、以下同)

 新垣さんの話によると、自宅には車1台が駐車できるほどの庭があるという。その場所で毎日のように子供用のビニールプールを楽しんだそうだ。時には幼稚園のママ友たちに声をかけ、子供を4〜5人、遊ばせたこともあったという。ご近所さんからは「元気な声がするね」などと声をかけてもらい、温かく見守ってもらっていた……と思っていたのだが、なかには快く思わない近隣住民もいたという。

「事が起きたのは、夕方に自宅の庭で花火を楽しんだ時のことでした。親しい幼稚園ママたち3組が遊びに来て、総勢10名に。敷地内で手持ち花火をしていただけなのに、ご近所に住む老夫婦から『住宅街で花火をするな! 時間を考えろ!』と、怒鳴りこまれたんです。あいさつ程度の関係でしたが、こんなに感情的な人だとは思いませんでした……」

 突然のことに新垣さんたちは驚いてしまい、その日はすぐに花火を止めた。しかし一緒にいた幼稚園ママたちは腑に落ちなかったようで、新垣さんは彼女らの感情を鎮めるのに苦労したという。

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