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選挙のお騒がせ候補者 荒唐無稽の主義主張で罰せられることはあるか?

 政見放送は、他人や他の政党の「名誉を傷つけ若しくは善良な風俗を害し又は特定の商品の広告その他営業に関する宣伝をする等いやしくも政見放送としての品位を損なう言動をしてはならない」と定められ、選挙公報での営業広告も処罰されますが、他にはありません。荒唐無稽なことを演説しても、罪に問われることはなく、具体的に他人の権利を侵害したり、公の秩序を乱す言動で刑事法に触れるようなことがなければ、問題にはなりません。

 言論、表現の自由は憲法で保障された基本的人権です。様々な主義主張ができる社会が民主主義を支えています。とはいえ、事実を偽る言説が世論を動かすようになると、逆に民主主義を危うくします。だからこそ、自由な表現活動に接する私たちにはその分、賢明な選択が求められているのです。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2021年10月8日号

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