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ナショナルブランド目指さぬ「シウマイ」の崎陽軒 行楽需要激減の中での活路

2021年10月12日 7:00 週刊ポスト

崎陽軒「シウマイ弁当」はコロナ禍でどう戦っていくのか(野並直文社長。撮影/山崎力夫)
崎陽軒「シウマイ弁当」はコロナ禍でどう戦っていくのか(野並直文社長。撮影/山崎力夫)

 創業113年を数える老舗・崎陽軒のシウマイやシウマイ弁当といえば、全国に知られる横浜名物。他社が真似できない味の秘密や、社運を賭けてローカル戦略を取った理由について、3代目社長・野並直文氏(72)に訊いた。

──平成元年(1989年)当時は何をされていましたか。

野並:横浜市政100周年、横浜港開港130周年という節目を記念して横浜博覧会が開催された年ですね。バブル真っ只中で、現在のみなとみらい21地区をメイン会場にしたイベントの来場者は1300万人超を数えました。当社のシウマイ弁当も良く売れ、業績が良かったことをよく覚えています。

──その2年後に、42歳で社長に就任した。

野並:前年(1990年)に先代から、「来年、お前を社長にするから準備しておけ」と言われていました。それまで営業はもちろん、総務全般や役所、金融機関との折衝なども担当していたので、実務的な面での懸案や心配はありませんでした。

──就任時の課題は。

野並:私が考えたのは崎陽軒の経営理念です。就任時に“ナショナルブランドではなくローカルに徹する”と決めました。創業100周年(2008年)に掲げた経営理念でも「崎陽軒はナショナルブランドを目指しません」と記したところ、「面白い」「記憶に残る」と話題にしていただきました。

──“否定”の経営理念を、しかも若き新社長が打ち出すのは珍しい(笑)。

野並:先代からの宿題は、「事業を全国展開へと広げていくのか、それとも横浜を中心とした地元にこだわって総合食品サービス産業を目指すべきか」というものでした。

 決断のヒントになったのが、当時、大分県知事だった平松守彦さんが提唱されていた「一村一品運動」です。実際に大分まで出かけて平松さんのお話を伺ってきました。

 平松さん曰く、「一村一品運動の理念は“真にローカルなものこそインターナショナルになり得る”というもので、好例がアルゼンチンタンゴです。首都ブエノスアイレスの民族舞踊でしかなかった踊りでありながら、真に音楽性が優れていたから、世界の人たちが楽しむ音楽になった」と。

──しかし、その頃すでに崎陽軒は全国的な知名度を得ていた。

野並:真空パックのシウマイを北海道から九州まで、全国のスーパーさんに納入していました。ですが、“このままの路線ではダメだ”と思うような体験がいくつかあったのです。地方都市の百貨店に出かけた際、当社のシウマイがトイレ近くのワゴンに並べられていました。あるお店では、シウマイがたくわんや白菜の漬物と並んで売られていた。

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