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コロナ禍でゲームデビューする高齢プレイヤーたち そのきっかけは?

男性キャラクターのかっこ良さに魅了されて

 ゲーム内のキャラクターにひかれて、ゲームを始めた高齢プレイヤーもいる。千葉県在住の70代女性・Bさんだ。コロナ禍でそれまで夫と通っていた高齢者向けのテニスクラブのメンバーが減り続け、Bさんも退会。交友が盛んだったコミュニティなくなり、心にぽっかり穴が空いていた。そうした中で、意外な“出会い”からその穴が埋まった。

「長女と次女は結婚して家を出たのに、三女(20代)だけは結婚する気がないようで……。いつもアニメやゲームのアイドルばかり追いかけてばかり。でも、イケメン好きは私に似たと思い(笑)、趣味を否定せずに静かに見守っていました。ある時、娘を夕飯に呼ぶため、部屋に入るとゲームに熱中していたのですが、その時、画面に映っていた長身で切れ長の目が美しい男性に目が釘付けになってしまったんです」(Bさん)

 あるオープンワールドRPGをプレイしながら、友人とLINE通話で盛り上がっていたというBさんの娘。Bさんは食事中に思い切って、心奪われたキャラクターについて聞くと、娘は「お母さん、わかってるねー。私の推しだから!」と目を輝かせたそうだ。

「最初は娘のゲームを見ていただけでした。敵と戦う操作が難しそうだったので躊躇していましたが、実際に私も好きなキャラクターを動かしてみたいと思い、娘の端末を借りてやってみました。負けちゃいましたけど……(笑)。でも、両手をバラバラに動かさなくてならないので、脳トレに良いかもしれません。背景に映る海外や日本をモチーフにした美しい街並みや自然にも心奪われました。コロナ禍、旅行にずっと行けなかったので、キャラクターを操作して各国を歩き回るだけでも癒されました」(Bさん)

 ゲームを動かすためには、高スペックな端末が必要だと娘から教わったBさん。年内にも自分用にiPadを購入し本格的にやってみるつもりだという。

「お父さん、競走馬のことを教えてほしい」

 親子の交流に一役買っているという人もいる。神奈川県在住の70代男性会社員・Cさんだ。同居する30代の息子は、普段はコミュニケーションを取りたがらない。そんな息子が在宅勤務で家で過ごす時間が長くなり、ちょっと気まずかったそうだ。そんなある日、息子がCさんに“1990年代に活躍した競走馬”のことを教えてほしいと言ってきた。競馬好きなCさんは、その時は何が何だかわからなかったが、自分の記憶をたどりながら話せたのがうれしかったという。

「私は若い頃からギャンブルが好きでよく熱くなっていました。中でも競馬が好きでした。さすがに定年退職してからは、競馬中継を見るくらいになっていましたが、思い入れはありました。実際に賭けなくても、競走馬はもちろん騎手や調教師のドラマ性やスポーツ性は、やはり惹きつけられますから。単にギャンブルだけではない魅力を伝えたかったんです」(Cさん)

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