マネー

税率は変わらず税額が増加 年金から搾り取る「隠れ増税」のカラクリ

知らないうちに増えていた!「年金増税」のカラクリ

知らないうちに増えていた!「年金増税」のカラクリ

 岸田内閣はコロナ経済対策で子育て世帯に加え、低所得の「住民税非課税世帯」にも10万円支給を決めた。年金生活者への場合、東京23区など大都市では夫の年金が年間211万円(月額約17.5万円)以下が住民税非課税の水準だ(妻が国民年金のケース)。年金額がそれを超えると、住民税の課税対象となって10万円はもらえない。

 20年ほど前は非課税の範囲がもっと広かった。夫の年金が年270万円(月額22.5万円)でも課税額は所得税、住民税ともにゼロ。しかし、その後、税額の計算で収入から差し引かれる「老年者控除」や「配偶者特別控除」が次々に廃止され、「公的年金等控除」も引き下げられた結果、現在では同じ年金270万円の人は所得税と住民税合わせて約8万円も徴収される。控除廃止は、税率は変わらないのに税額が増えるから「隠れ増税」と呼ばれる。

 この国民にはわかりにくい増税手法を続けて、年金から税金を搾り取ってきたのだ。

 社会保険料も大幅に値上げされた。別掲の図【1】は、年金額270万円の人が年金から天引きされる税金と社会保険料を20年ほど前と比較し、手取りがどれだけ減ったかを比較した。

 それによると、2003年は年金から引かれるのは国民健康保険料約5万円と介護保険料約4万円の合計9万円で、手取りは261万円。しかし、現在は国民健康保険料が約18万円、介護保険料も約11万円にアップした上、20年前には取られなかった所得税・住民税の約8万円を合わせて37万円を差し引かれ、手元には233万円しか残らない。

関連キーワード

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。