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税率は変わらず税額が増加 年金から搾り取る「隠れ増税」のカラクリ

2021年12月3日 7:00 週刊ポスト

知らないうちに増えていた!「年金増税」のカラクリ
知らないうちに増えていた!「年金増税」のカラクリ

 岸田内閣はコロナ経済対策で子育て世帯に加え、低所得の「住民税非課税世帯」にも10万円支給を決めた。年金生活者への場合、東京23区など大都市では夫の年金が年間211万円(月額約17.5万円)以下が住民税非課税の水準だ(妻が国民年金のケース)。年金額がそれを超えると、住民税の課税対象となって10万円はもらえない。

 20年ほど前は非課税の範囲がもっと広かった。夫の年金が年270万円(月額22.5万円)でも課税額は所得税、住民税ともにゼロ。しかし、その後、税額の計算で収入から差し引かれる「老年者控除」や「配偶者特別控除」が次々に廃止され、「公的年金等控除」も引き下げられた結果、現在では同じ年金270万円の人は所得税と住民税合わせて約8万円も徴収される。控除廃止は、税率は変わらないのに税額が増えるから「隠れ増税」と呼ばれる。

 この国民にはわかりにくい増税手法を続けて、年金から税金を搾り取ってきたのだ。

 社会保険料も大幅に値上げされた。別掲の図【1】は、年金額270万円の人が年金から天引きされる税金と社会保険料を20年ほど前と比較し、手取りがどれだけ減ったかを比較した。

 それによると、2003年は年金から引かれるのは国民健康保険料約5万円と介護保険料約4万円の合計9万円で、手取りは261万円。しかし、現在は国民健康保険料が約18万円、介護保険料も約11万円にアップした上、20年前には取られなかった所得税・住民税の約8万円を合わせて37万円を差し引かれ、手元には233万円しか残らない。

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