治療中や治療後のがん患者が利用できるその他の公的制度は別掲の表を参考にしてほしい。
自治体ごとにがん患者を補助する独自制度が設けられていることもある。
「がん治療中の副作用で頭髪などが抜ける症状に悩まれる方も多いと思いますが、例えば東京都港区はがん治療中の区民を対象にしたウイッグ（かつら）等の購入費用の助成制度があります。都道府県や市区町村で制度が異なるので、確認したほうがいいでしょう」
これらの制度は申請先がバラバラで把握が難しい。黒田氏は「生活全般について相談できるがん診療連携拠点病院のソーシャルワーカーなどを通じてそれぞれの窓口を紹介してもらい、相談するとよいでしょう」という。
人生120年時代となれば、親の介護をしながらがん闘病に直面するケースは増えるだろう。自分と老親、子供たちの生活を守るためにも万全の準備を整えたい。
※週刊ポスト2022年5月6・13日号
