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【日本株週間見通し】日経平均は神経質な展開か 米物価指標にも注意

今週の日経平均はどう動く?

今週の日経平均はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月2日~5月6日の動きを振り返りつつ、5月9日~5月13日の相場見通しを解説する。

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 先々週・先週の日経平均は週間でそれぞれ257.36円安(-0.95%)、155.66円高(+0.58%)となった。終値では13週移動平均線や、75日移動平均線を超えた。

 4月25-28日の日経平均は軟調な展開。連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めや都市封鎖(ロックダウン)が続く中国経済を中心とした景気減速懸念などから、週初から日経平均は500円を超える下落。その後、“GAFAM”の呼び名をもつ大型IT企業を含めた米主要企業の決算がまちまちな中、東京市場でも指数はもみ合いが続き、基本は決算を受けた個別株物色が中心の展開となった。一方、週末は、時間外取引でソーシャル・ネットワーキングサービスなどを展開するメタ・プラットフォームズが上昇していたほか、信越化<4063>やキーエンス<6861>、アドバンテスト<6857>などの好決算銘柄への買いが投資家心理の改善に寄与。前日にかけて空売り比率が高まっていたこともあり、国内の大型連休を前に買い戻しが強まり、日経平均は週前半の下げを半分程取り戻して終えた。

 一方、2、6日と飛び石での立会いとなった5月第1週は、もみ合いの末に上昇。2日は決算を受けた米アマゾン・ドット・コムの株価急落が重しとなった一方、1ドル=130円を突破した円安進行や好決算銘柄への買いが相場を下支えした。

 3-4日に開催された注目の連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り0.5ptの利上げと6月からの量的引き締め(QT)の開始が決定された。一方、0.75ptの利上げの可能性について、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「積極的には検討されていない」と言及したことで市場では安心感が先行、4日の米株市場は終盤にかけて大幅高となった。ただ、FRBが高インフレを抑制することは困難との見方も根強く、翌5日の米株市場ではNYダウが一時1300ドル超下落するなど急反落。乱高下した米株市場を嫌気し、連休明け6日の日経平均は一時270円超と下落。一方、商品市況の上昇や為替相場の円安推移を背景とした関連銘柄の買いが相場を押し上げ、日経平均はその後プラスに転じて堅調推移となった。

 今週の日経平均は引き続き神経質な展開か。週半ばに米国で発表予定の4月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が非常に注目され、結果を受けた米株市場の動きに翻弄される展開となりそうだ。

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