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庶民派価格と棲み分けへ 1000円超え「高級ラーメン」が受け入れられる理由

ラーメン1杯にいくらまで払えるか?(写真:イメージマート)

ラーメン1杯にいくらまで払えるか?(写真:イメージマート)

 はたして、ラーメン1杯の価格はいくらが妥当なのか? 神奈川県湯河原町の人気ラーメン店『らぁ麺 飯田商店』が、看板商品の「しょうゆらぁ麺」を1300円から1600円に、「つけ麺」を1800円から2000円に値上げし、話題を呼んでいる。

 MBS系『情熱大陸』で密着されたこともある飯田商店の店主・飯田将太氏は5月16日、ツイッターで、〈5月21日ご来店分より値上げさせていただく事になりました〉と価格改定を発表。〈理由は原材料の価格高騰ではなく、未来のラーメンの事を自分なりに考え出した答えです〉〈今のらぁ麺の中の仕事の精度を更に上げ、仕事の密度を増やして行く事(当然原価も上がります)に集中します〉などと説明している。

 ラーメンというと庶民的な印象もあるが、職人が手間と費用をかけてスープや麺を作っている店も多く、まさに飯田商店はトップレベルのこだわりをもつラーメン店の代表的存在だ。“ラーメン1杯1600円”という価格設定に対して“高すぎる”という声も少なくないが、ネット上では、

〈手間暇かけて美味しいものであれば、それなりの値段になって当然〉
〈高級蕎麦があるなら高級ラーメンがあっても良い〉

 など、肯定的な意見も少なくない。単純な値上げに加えて、他のラーメン店の相場より高い価格設定にもかかわらず、なぜ受け入れる声が目立つのか。ラーメンの価格について、外食チェーンに詳しいライターの小浦大生氏はこう話す。

「仮に、超高級料亭の“裏メニュー”でラーメンが出されたとしたら、1杯2000円くらいしても“そんなものかな”と思うものです。“ラーメン=庶民的”というイメージを持っている人が多いのは事実でしょうが、そうではないラーメンがあっても何らおかしくない。そもそも飯田商店は“庶民的”であることをウリにしているお店ではないし、職人のこだわりを体験するお店。そういう意味では、1杯1600円を『高い』とは言えないと思います」

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