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一攫千金の後に不幸にならない方法 大切なのは「長期的視点」と「生活を変えない」

急に大金が手に入った場合、どう行動するのが正しいのか(イメージ)

急に大金が手に入った場合、どう行動するのが正しいのか(イメージ)

 山口県阿武町の「4630万円問題」では、24才の男が誤送金されたお金の返金を拒否して逮捕されたが、いきなり大金を得ても、そのまま幸せになれるわけではない。むしろ、不幸になってしまうケースも少なくないのだ。

 実際、宝くじに高額当せんした後に、金遣いが荒くなった挙げ句、自己破産した人もいる。とはいえもし、今後の人生で万が一大金が転がり込んでくるようなことがあったとしても、その先に奈落しかないのであれば、あまりにもつらい。一攫千金ののち、不幸にならない方法はあるのか。

 お金の専門家たちが具体的な手段として声を揃えるのは、まずは冷静になり、長期的な視点で運用を考えることの大切さだ。ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんが言う。

「当座の生活費として1年分の預貯金をしっかり確保したうえで、ライフプランを考えることがポイントです。たとえば3~5年以内に住宅を購入したいならば、そのために必要な資金をキープしておく。投資するならば、これらの費用を引いた額を分散して行ってください」

 大金を目の前にしても狼狽せずに対応するためにも、普段からお金について知識をつけておきたい。金融系のウェブサービスを提供するマネーフォワードの創業者のひとりで投資や金融資産の管理に詳しい瀧俊雄さんは、こう話す。

「早いうちから証券口座を開き、1か月1万円でもいいから運用してみることも、金融資産を増やす勉強につながります。また、お金を持っているといろいろな人が儲け話を持ってきますが、そうした“寄ってくる人”は基本的に信頼してはいけない。ファイナンシャルプランナーや弁護士、税理士など2~3人の専門家に相談し、プランを考えてもらうなど、自ら情報を取りにいくことが資産を守ることにつながります」

 大前提として、お金が入った後に「生活を急に変えない」ことも心がけたい。高山さんが指摘する。

「せっかく大金を手にしたのだから、それまでの質素な生活を一変させたいという気持ちは理解できる。しかし、著しい変化は破滅を呼びます。たとえば、月20万円で生活していた人が、生活費を月100万円まで上げてしまえば、元の生活に戻ることはほぼ不可能です」

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