投資

円安時は世界に資産を振り分けよう 投資信託を使ったインデックス投資でリスク低減

3つの視点が大事

 一口にインデックス投資と言っても、投資対象となる銘柄は様々ある。具体的には、どれを選ぶのがよいのか。

「『世界分散投資』と呼ばれる、世界中の会社の株に幅広く分散投資することができる商品が人気です。個人投資家ではとても手が回らないほど多数の銘柄に投資することができます。円の価値が下がり続けている今こそ、世界分散投資の始め時と言えるでしょう。ドルやユーロなどの外貨に資産の一部を振り分けて、資産全体のバランスを取るべきです」(横山氏)

 日本やアメリカなどの景気が傾いたとしても、世界経済全体で見ればどこかの国は成長している。世界分散投資は世界全体の成長に投資できる仕組みなので、長期に積み立てれば積み立てるほど、損をしにくくなるのだ。

 経済アナリストの馬渕磨理子氏(日本金融経済研究所代表理事)は、世界が混乱する今、投資を考える際に3つの視点が大事だと語る。

「『長期・分散・積立』の3本柱が必須です。まず、短期での投資は値動きがあまりに激しい。戦後、12回の景気後退に直面したアメリカでは、そのうち9回は2年以内に株価が上昇局面に転じました。資産形成では長期の投資スタンスを取ることが鉄則です。また、世界情勢と円安による家計へのダメージを考え、投資先を分散させる。そして積立により、投資のタイミングをズラすことでリスクの分散に繋げます」(馬渕氏)

 インデックス投資の商品選びには、さらに3つの注目ポイントがある。ファンドの残高を示す「純資産総額」、リターンを示す「利回り」、手数料として支払う「信託報酬」だ。馬渕氏は「投資には様々な手数料があるが、初心者は信託報酬だけ見ればよい」という。

「長期間保有することを考えれば、信託報酬を抑えることが大きなポイントになります。ファンドによって年率0.1~2.6%程度とバラつきがあり、例えば毎月3万円の積立を4%の利回りで20年間運用した場合、信託報酬2%と0.25%では前者が170万円多く支払うことになります」

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