吉田みく「誰にだって言い分があります」

就職1年目で生活苦に陥ったエステティシャン、“孤育て”に悩む主婦…コロナ禍に喘ぐ女性たちのリアル

コロナ禍は多くの人の生活に痛手を与えた(イメージ)

コロナ禍は多くの人の生活に痛手を与えた(イメージ)

 新型コロナウイルス感染拡大から3年目。7月後半からの“第7波”では過去最多の新規陽性者数を何度も更新し、岸田文雄・首相は「全数把握」を見直す方針を打ち出すなど、政府による新型コロナ対策のスタンスも変わろうとしている。一方、新型コロナの影響による“健康面以外”のダメージが癒えるには、まだまだ時間がかかりそうだ。フリーライターの吉田みく氏が、20代女性エステティシャンと30代主婦に、コロナ禍が生活にもたらした影響を聞いた。

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 エステサロンで働く都内在住のマユさん(仮名、24歳)は、「コロナで人生が大きく変わった」と話していた。

「私の働くエステサロンは料金が高いこともあり、施術を受けに通われるお客様は裕福で人生経験豊富な方が多い印象です。悪気はないことは分かっていますが、そんなお客様方から『コロナ世代(*)は大変ね……』と言われるたび、すごく辛くなります」(マユさん)

【*注:コロナ世代/コロナ禍の影響を受け就職難となった2021年度以降の新卒入社世代を指す言葉として使われ始めた】

 新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年は、マユさんの就職1年目、22歳の時。厳密にはコロナ世代には当てはまらないかもしれないが、最初の緊急事態宣言でエステサロンは休業となった。休業補償として支払われたのは、基本給の6割のみ。基本給が低い代わりに営業成績が反映される給与システムだったため、月10万円ほどしかもらうことができなかったという。当時は10歳離れた姉から金銭的な支援を受けて乗り切ったそうだ。

「就職してお金を貯めたら海外旅行へ行くのが夢でした。しかし、今の情勢では気軽に行くことができませんし、収入的に旅行資金を貯めるのも厳しい。それに、学生時代の奨学金と姉への返済もあります。

 コロナ前の学生時代のほうが金銭的余裕があったくらいです。生活費を浮かせるために地方にある実家へ帰ることも考えましたが、地元にはあまり働き口がありません……。私は、東京で生きていくしかないんです」(マユさん)

 金銭面の不安から孤独感を強くしていったマユさんは、思い切って恋人探しを始めた。理由は「一人で生きていくのは大変かもしれないけど、二人なら乗り越えられるかもしれない」と思ったからだという。しかし、現実はかなり厳しいものだった。

「マッチングアプリで知り合った男性と長続きしたことはありません。きっと、私が“マスク美人”だからではないでしょうか。コロナが流行り始めてからマスクをしているほうが気が楽だと感じる場面が増え、できるだけ外さないようにしています。マッチングアプリのプロフィールもマスク着用。素顔に自信が持てないので、コロナが収束してもマスクが手放せません」(マユさん)

 現在も職場で「コロナのせいで一番楽しい時期が……かわいそうに」とお客さんに言われるたびに落ち込んでしまうマユさん。その影響もあり、仕事もやる気がなくなってきたという。最近は転職を意識した資格取得の勉強をすることで前向きになれるそうだ。「この負の連鎖を断ち切りたい」と話していた。

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