ガソリン代や高速道路料金など、何かとコストがかかる車移動。自分で車を持たない人も増えるなか、誰かの車に乗せてもらった側と乗せた側の間で、微妙な感情が生じがちなのが、お礼問題だ。「乗せてもらって当然」という態度の人がいれば、乗せた側にも不満が生じるだろうし、逆に過剰なお礼をされても、それはそれで気を遣う。反対に乗せてもらった人たちの中にも、どうお礼をするのが正解なのか、悩んでいる人は少なくないようだ。
「いいよ、いらないよ」と言われたけど…
メーカーに勤務する30代女性・Aさんは、職場の同僚とキャンプに出かけた時のことを振り返る。
「同僚に誘われて、キャンプに行ったんです。遠出になるので、ガソリン代や高速代もかかるし、最低でも割り勘で払うべきだと思いました。しかも乗せてもらっている分、現地で『働かなきゃいけない』というプレッシャーを感じてしまい、めちゃくちゃ気疲れ。目的地周辺のスーパーで食材を買い出しした際は、私が少し多めにお金を出しました。私としては、乗せてもらったお礼の意味合いもあったのですが、伝わったでしょうか……」(Aさん)
帰宅時に、「高速代など、かかった料金を払うよ」と言ったAさんだが、同僚からは「いいよ、いらないよ」と言われ、ありがたく甘えることになったという。Aさんは「それはそれで嬉しい面もあるのですが、なんだか申し訳ないし、“借り”を作ったみたいな感じがして……。逆に全部割り勘なら、こんな気持ちにならずに済んだのですが(苦笑)」と本音を漏らす。
後日、菓子折りを持ってお礼にうかがった
美容業界で働く40代女性・Bさんは、ママ友と出かけた時、車に乗せてもらったお礼をし忘れてしまったことがあった。
「元々、実家に車がなく、私も運転免許を持っていないこともあり、車で出かけることに慣れておらず、車にかかるコストに無頓着だったんです。そんなある日、ママ友たちとバーベキューに出かけた時も、うっかりお礼をすることを忘れてしまったんです」(Bさん)