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デジタルハーツホールディングス:事業構造転換の成果が実るか

デジタルハーツホールディングス(3676):市場平均予想(単位:百万円)

デジタルハーツホールディングス(3676):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 デジタルハーツホールディングス(3676)は、ソフトウェアの不具合を検出するシステムテスト・デバッグを主力事業とする企業。PlayStationなど家庭用ゲームソフトやモバイルコンテンツ(ソーシャルゲーム、スマートフォンのアプリ等)、またWEBサイトや業務システムなど、多岐にわたるシステムを対象にテスト・検証サービスを提供しています。

 同社の創業は2001年。主にゲームの不具合を検出するデバッグサービスの提供を目的に設立されました。創業当時はNintendoやPlayStationなどコンソールゲーム機の隆盛期であり、ゲーム市場成長の恩恵を享受し業績は順調に拡大。

 デバックとはゲームソフトに潜むバグをユーザー目線で検出する業務です。なお、一般的にデバッグは、バグを検出し修正することを指しますが、同社の「デバッグサービス」は、修正作業は行わず“バグを発見し報告する”ことに特化しています。また開発側の視点(バグ)だけではなく、ユーザー側の視点(不快・不具合)も含めています。

 2008年2月に東証マザーズに上場、その3年後には東証一部へ昇格を果たしています。そして時代はモバイルゲームへ。同社はソーシャルゲーム、スマートフォンのアプリ等へ多角化を加速しました。隆盛を極めたゲーム市場は、多くの企業が参入し、競争が激化。

 一方、同社はゲームそのものではなく、ゲーム開発に必ず伴うデバッグに特化することで、ゲーム市場成長の恩恵を大きく享受することができました。“つるはしとシャベル型”のビジネスで成功した企業と言えます(ゴールドラッシュ時に、金を採掘するのではなく、採掘のためのシャベルを提供することで大儲けしたことで例えられるモデル)。

注目ポイント

 市場で確固たる地位を確立しているエンターテインメント事業の成長で、業績は18期連続増収、営業利益は過去最高を更新、という高い成長を遂げています。

 足元業績も好調。既存事業の成長にM&A効果も加わり、大幅増収を達成し、成長投資を積極化させながらも増益を確保しています。

 業界で確固たる地位を確立しているエンターテインメント事業による継続的安定的キャッシュフローを基盤に、エンタープライズ事業が確実に、そして急角度で成長しています。すでに回収時期は到来しており、今後利益拡大期を迎えようとしているところです。

【プロフィール】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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