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「あの2000万円は…」亡き夫が愛人に貢いでいたことが発覚、遺族は返還請求できるのか 弁護士が解説

「夫が亡くなって1年経ちますが、いまだに眠れぬ夜を過ごしています」(イラスト/大窪史乃)

「夫が亡くなって1年経ちますが、いまだに眠れぬ夜を過ごしています」(イラスト/大窪史乃)

 夫の会社の人たちは皆知っていたようで、ここ数年は堂々と2人で旅行に行ったり、ハイブランドのプレゼントをしていたそう。もちろんそれらのお金の出どころは私。しかもその愛人には、給料以外のお手当を渡しており、それも私のお金で賄っていたことがわかりました。

 25年前といえば、2人目の子供が生まれて私がセックスレスに悩んでいたとき。答え合わせをするかのように、夫の当時の行動が明らかになっていくではありませんか。

 その後、愛人を訴えられないかと思い、行方を捜しましたが、見事に雲隠れ。夫が亡くなって1年経ちますが、いまだに眠れぬ夜を過ごしています。悲しみではなく、激しい恨みのせいで……。愛人のために払った私のお金は戻らないし、夫は死んでいるから責められない。子供たちはいい父親だったと思っているので、誰にも相談できない……。恨みのぶつけ先があるのなら、どなたか教えてください。
(59才・会社員)

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これまで愛人に払った金は返還請求できる

 弁護士の齋藤健博さんが解説する。

「妻がいるのに愛人を作ってお金を与えることは、『不法原因給付』という不法行為。ですから妻は愛人に、夫がこれまでに払った手当などの一部に対し、返還を求められます」(齋藤さん・以下同)

 その際、当事者同士で話し合ってもいいのだが、トラブルに発展する可能性があるので、弁護士などの第三者を立てた方がいいという。

「ただし、この方法で回収できるかどうかは不確定です。謝罪して返金するほど誠意がある女性は、そもそも愛人にならないでしょう。あとは、夫の不貞の証拠を揃えて、訴訟を起こす手もあります。不倫の慰謝料請求の時効は事実を知ってから3年以内です。愛人の居場所を捜し、訴訟を起こせば、相手から慰謝料をとれる可能性もあります」

 とはいえ、訴訟の過程で知らなければよかったと思うことがもっと出てくる。子供たちにも父親の本性がバレる。一層傷つく覚悟と恨みを天秤にかけた判断が必要だ。

【弁護士プロフィール】
齋藤健博さん/銀座さいとう法律事務所代表。主に「不倫」「浮気」「離婚」「男女問題」「セクハラ問題」を中心に、債権回収、企業法務・顧問弁護士、詐欺被害・消費者被害、犯罪・刑事事件、不動産・建築、借金・債務整理などの法律業務全般を取り扱う。

取材・文/前川亜紀

※女性セブン2022年11月3日号

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