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森口亮「まるわかり市況分析」

10月に株価が45%上昇 半導体関連の人気銘柄「レーザーテック」に起きた3つの変化

レーザーテックの株価上昇は本物か(写真:イメージマート)

レーザーテックの株価上昇は本物か(写真:イメージマート)

 米国経済の後退懸念を受けて日本市場も全体的に株価が軟調となるなか、業績底打ちが確認され、急騰した企業もある。そのひとつが、半導体関連企業「レーザーテック」だ。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんが、レーザーテックの最新の決算動向や株価チャートを踏まえ、今後の動向を分析する。

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 10月相場を振り返ると、全市場売買代金ランキングにおいて、常にトップクラスにランクインする人気株であるレーザーテック(6920)の急上昇が特に目立っていました。半導体関連検査装置が主力の企業です。

 10月3日に年初来安値となる14,320円をつけた後は一転して上昇、10月末日の終値は21,290円で、10月の月間上昇率は+44.9%と大きな上昇となりました。急騰による過熱感から株価の調整が懸念されるところではありますが、上昇トレンドへ転換した可能性も十分考えられます。

 株価の動向については今後の材料次第で変わってしまいますが、今回はレーザーテックの株価が下降トレンドだった時とは異なる点を3つ紹介します。

【1】PER水準の違い

 レーザーテックが年初来安値14,320円をつけたのが10月3日です。その株価で今期予想1株益から計算するPER(株価収益率)を計算すると39.1倍でした。

 レーザーテックにおいてPERが40倍を割り込むのは2020年のコロナショック以来でした。日本の上場企業の平均PERは10~15倍前後であり、一般的には割高な水準に思えるかもしれませんが、今期も高成長を続けるレーザーテックにとっては割安とみられたのかもしれません。

 2022年11月9日時点の株価水準ではPERが約64倍まで上昇していますが、過去のPER平均でみると2022年の平均は75.59倍、2020年からの約3年間の平均では86.22倍であり、過去の平均からみると割安な水準とも言えます。

 さらに急騰後の10月31日に発表した第1四半期決算発表では、営業利益が前年同期比4.3倍と高い成長率が確認されました。その後も株価は安定的に推移しています。

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