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「お正月は実家に帰らない」親戚の子供にお年玉をあげたくない独身社会人たちの葛藤

お年玉をいくらあげるかで悩む人も…(イメージ)

お年玉をいくらあげるかで悩む人も…(イメージ)

相場がわからず「3歳児に1万円」

 最初に高額のお年玉をあげてしまったことで、その後困ったことになっているというケースも。神奈川県に住む会社員のBさん(30代女性/未婚、子供なし)はこう話す。

「姪っ子が3歳のとき、姉夫婦が地元から県内に引っ越してきて、それから姪っ子にお年玉をあげるようになったんですが、最初お年玉の相場がよくわからなくて、1万円をあげたんです。あとから、3歳の女の子に1万円は多すぎたことを知って、本当なら“値下げ”したいんだけど、今更下げられない。姉夫婦も、私が独身でお金に余裕があると思っているのか、『ほら〇〇ちゃん(Bさんの名前)におもちゃも買ってもらえば?』みたいなことを言うんです。

 正直、そういう感じで期待されちゃうと、逆にお年玉をあげたくなくなるという天邪鬼な感情が芽生えているのが本音。2人目が産まれたら恐怖でしかない。どうやって正月に顔を会わせずに済ませるかを考えるようになってしまいました。仮に将来自分に子供ができても、あれこれ考えるのが面倒なので、もう『あげないから、うちもいらない』というふうにしたいくらい」(Bさん)

あげる金額で子供同士が大喧嘩

 お年玉に煩わしさを感じているとの声もある。都内に住む会社員のCさん(30代男性/未婚、子供なし)は、お年玉の金額で困ることが多いと明かす。

「うちの家族は親戚が多くて、社会人1年目の頃から、親戚の子供たちにお年玉をあげていたんです。一応、小学生に上がる前の子供には2000円、小学生になったら3000円、中学生以上は5000円ということに決めていたんですが、親戚の兄弟で中1の兄に5000円、小6の弟に3000円あげたら、『金額が違う!』とその場で喧嘩を始めたんです。

 別の小6の親戚の子供には3000円しかあげてないこともあって、金額を変えるわけにもいかず……。荒ぶる子供たちをなだめることしかできなくて、正月から気分が悪くなってしまいました。お年玉をあげるのも一苦労です」(Cさん)

 そんなCさんだが、コロナ禍によって大勢の親戚が集まらなくなり、お年玉をあげる機会もなくなった。

「2021年と2022年のお正月は、実家にも帰らず、親戚の子供たちとは一切会っていないので、お年玉もあげていません。子供たちはどんどん大きくなって、あげるお年玉の総額も膨らんでいたこともあって、金銭的にも楽になった部分は大きいです。2023年の正月も実家には帰らず、都内でゆっくり休んでいました」(Cさん)

 お年玉を楽しみにしている子供たちの裏で、さまざまな大人たちの思惑と葛藤が渦巻いているのだ。(了)

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