家計

薬局で訪日中国人の「爆買い」復活 春節の来日本格化で在庫切れ続出の懸念も

中国人観光客による爆買い(ウェイボーより)

中国人観光客による爆買い(ウェイボーより)

 中国政府は2022年の約2倍となる延べ21億人が旅行や帰省で移動すると予測するなか、中国の大手旅行サイトによれば日本はオーストラリア、タイに次ぐ春節の海外旅行予約数3位。これから多くの中国人観光客が訪日することは間違いない。

 都内ドラッグストアの店員は、「春節の来日が本格化し、彼らが薬局に殺到すれば、店舗どころかメーカー在庫も軒並みなくなっていくだろう」と危機感を募らせる。

 昨年12月26日には厚労省が薬局やドラッグストアの業界団体に対し、一般用解熱鎮痛薬の購入制限を課すよう要請。併せて店舗側が過剰な発注をすることや備蓄目的の買い占めをしないこと、購入した医薬品を他者に売る転売行為は法律違反になる恐れがあると周知することも求めた。オイルショックならぬ「ドラッグショック」が間近に迫っているのだ。

 流通アナリストの渡辺広明氏は、厚労省の購入制限要請の効果は未知数だと話す。

「当初、品薄店舗は局地的でしたが徐々に広がっていき、今は全国的に品薄状態が続いている。特にパブロンゴールドAなどはコデインという麻薬成分を含むため厚労省に製造申請が必要で、品薄に対してメーカーの製造が追いつかない可能性があります」

※週刊ポスト2023年2月3日号

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