手書きの履歴書はめんどくさい?(イメージ)
就職活動や転職活動で必須となる履歴書。かつて履歴書は「手書き」のほうが「熱意・誠意が伝わる」「人柄がわかる」といった理由から、PCで作成する履歴書よりもいい印象を持たれるのではという風潮があった。ネットやPCが普及し、入力による履歴書作成ができるようになってもその説は根強く、大手質問サイトでは、2010年代になっても「手書きが無難でしょうか」「入力はいけないのか」など、悩める就活生の声が散見された。
近年は手書きのほうが珍しくなってきてはいるものの、生成AIで志望動機を書くことをどう考えるか、という新たな問題も浮上。そうした事情もあってか、いまも「手書きの履歴書」を求める企業は存在し、就活生を驚かせることもあるようだ。いまどきの履歴書のリアルを聞いてみた。
「手書き」指定に現役大学生が「一理ある」と思った理由
昨今の就活活動において、エントリーの手続きは企業の用意したウェブページ(マイページ)上で済むものがほとんどだ。マイページではエントリーシートの提出やインターン・本選考などの申し込みができるほか、企業からの通知を確認することもできる。いわゆる「企業と学生の連絡通路」である。
そこで提出する履歴書も“入力型”のものが大多数だが、就活生のサユリさんは、先日第一志望の大手海運企業から「手書き」の履歴書提出を課されて戸惑ったという。まず苦労したのは「オリジナリティ」だという。
「ネットの情報で、その会社は履歴書が手書きだという話は知っていたので、覚悟はしていました。特に自由記述欄では色をつけたり絵を入れたりして、目立つように工夫した方がいいといったテクニック的なものもあると知りました。でも、いざとなったらわざわざ個性的な履歴書を作ることもできず……。何をどう書いたらわからなくなって、結果文字のみで提出しちゃいました」