つみたて投資枠を最大限活用したければ、あらかじめスケジュールを確認しておこう(イメージ)
NISAの「つみたて投資枠」は年間120万円。今年分がまだ残っていて使い切りたいと思う人は、早めに計画を立てたほうがよさそうだ。年末の間際になると、今年分として扱われないことがある。どのような点に気をつけたらよいか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第167回は、「NISAのつみたて投資枠」について。
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今年もあと1ヶ月強となりました。今年のNISAのつみたて投資枠を使い切りたいと考えている人は、今から計画を立てることをおすすめします。なぜなら、年末ぎりぎりに買付の申し込みをしても、間に合わない場合があるからです。
「受渡日」に気をつけよう
まずは、自分のNISAの「残り枠」を確認しましょう。証券会社のWeb画面で、今年あといくら非課税枠が残っているかをチェックします。残高がわかったら、次は「いつ買えば年内の受渡日になるか」を確認。金融機関ごとに異なる「注文日→受渡日」のスケジュールを把握し、遅くとも12月中旬~下旬前半には手続きを完了させたいところです。
クレジットカード積立か現金積立かなど、買付方法の違いによっても受渡日は変わります。不安な場合は、NISA口座を開設している証券会社に確認することをおすすめします。
枠の使い切りに有効なのが、月次積立に「ボーナス月設定」を組み合わせる方法です。たとえば毎月5万円の積立に加え、12月をボーナス月としてさらに60万円を積み立てれば、計画的に非課税枠を消化できます。
ただし注意点もあります。注文日が12月でも、受渡日が年明けになると、その分は「来年の枠」として扱われてしまいます。おそらく各証券会社のサイトで、12月に入ったあたりに「年内の非課税投資枠スケジュール案内」が出るはずなので、チェックしてみてください。
ちなみに楽天証券では、「NISAつみたて投資枠使い切り設定」という、その名の通りのサービスが11月23日から受付開始となります。楽天証券を利用されている方は、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょう。
いずれにしても、年末はやることが満載でNISAどころではないかもしれません。忘れないうちに、早めに設定を済ませておくのが安心です。
