日経平均株価は5万円の大台を突破した後に、再び5万円を大きく割り込むなど乱高下する展開が続いている。それだけ激しい値動きを繰り返す最大の要因は「AI関連銘柄の“御三家”にある」とカブ知恵代表の藤井英敏氏は指摘する。
「アドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンという“御三家”が急騰と急落を繰り返すたびに、日経平均も1000円上げて、翌日に1000円下げるような乱高下になっています。
ただ、上場銘柄全体で見ると、日経平均が1000円超下げたような局面でも、実は値上がり銘柄数のほうが圧倒的に多いこともある。ブームと化しているAI・半導体関連に一極集中していた資金が、それ以外のバリュー(割安)株にも流れ始めたと見ることができます。そう考えると、1株500円以下の『5万円株』や1株1000円以下の『10万円株』にも株価上昇のチャンスがいよいよ巡ってきたと言えるでしょう」(以下、「」内コメントは藤井氏)
もっとも、株価が3ケタ(数百円単位)の「5万円株」「10万円株」には、業績低迷などの理由から安値で放置されているものも含まれ、玉石混交なのも事実。安いからといって“何でも買っていい”わけではなく、より慎重な銘柄選びが必要となるだろう。
「そのためには、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などから見て割安なものを選んでいけば、それ以上は下がりにくい。具体的には【1】PERは20倍以下、【2】PBRは1.5倍以下を割安な目安として、なおかつ【3】配当利回りは3%以上という目安を加えて絞り込めばいい。それら3つの条件が揃った銘柄であれば、そもそも割安なので下がりにくいし、株価上昇が望めるのではないでしょうか」
では、それら3つの目安をもとに、藤井氏が厳選した「5万円で買える大化け期待株」を見ていこう。