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住まい・不動産
中古マンション「上昇期待地区」はどこだ
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【東京23区「中古マンション選び」のポイント】新築物件の登場で中古物件の値段が上がるエリアに存在する“面の需要”とは 不動産仲介のプロが指摘する「尋常ではない状況」

東京23区は新築マンションの供給が減っている(イメージ)

東京23区は新築マンションの供給が減っている(イメージ)

 新築マンションの供給戸数は、年々減少している。1990年代前半のバブル期に首都圏では年間約8万戸が供給されていたが、不動産経済研究所の発表(2025年12月23日)によると、2025年の供給数は2万6000戸で、2026年には2万3000戸にまで減ると予測されている。過去50年で最も低い水準だという。『住む資産形成 資産価格重視で後悔しないマンションの選び方』(KADOKAWA)の著者で、不動産仲介会社KIZUNA FACTORYの代表取締役である稲垣慶州氏は、新築マンションの供給減が中古マンションの高騰を招いていると指摘する。

エリアによって異なる新築から中古への影響

「新築マンションの希少性が上がり、価格も高騰しているので、中古マンションに目を向ける人が増えています。加えて、新築マンションが建つと、それがトリガーになって周辺の中古マンション価格が引っ張られ、築浅の物件から値上がりしていくという流れになっています」(以下、「」内コメントは稲垣氏)

 ただし、都内ならどこでも値上がりしているのかというと、そういうわけではない。新築が中古の価格に及ぼす影響は“エリア”によって異なるという。

「たとえば、中央線の国分寺駅の駅前に新築物件が供給された場合、駅近の中古マンションには影響が及びますが、駅から徒歩15分以上の物件はほとんど影響ありません。ところが、これが千代田区に新築が建ったとなると、区全体とまでは言いませんが、かなり広範囲で中古相場を押し上げます」

 同じ23区内でも、「区によって新築マンションが建つ影響は異なる」という。その違いについてこう続ける。

“線の需要”と“面の需要”の違い

「そのエリアの需要が、“線(路線)の需要”なのか、“面の需要”なのかの違いです。都心から離れたベッドタウンの場合は“線の需要”しかありませんが、都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、文京区)の場合、住居と商業の需要が同程度にあり、ビジネスなどによる昼間人口が一定数いることで町が活性化されるため、町のポテンシャルが上がるのです。都心6区というのは、簡単に言えば、『皇居に近いエリア』で、皇居に近ければ近いほど“面の需要”が高く、中古であっても将来的に値上がりが期待できると言えます」

「皇居に近いほどいい」というのは、皇居が東京のど真ん中にあるからだろう。こうした都心6区の物件は、新築はもとより中古であっても軽く1億円を超えるので、一般の会社員では手を出しづらいのが現実である。その他の区で、将来にわたってマンションの資産価値が上がりそうなエリアはないのだろうか。

本来は経年劣化で資産価値が下がるもの

「今は大半の人たちが値上がりを期待して中古マンションを買っていますが、これは尋常ではありません。都心の超高額物件でなくても中古マンション価格が値上がりしていますが、マンションは本来なら経年劣化して資産価値が下がっていくもので、現在は経年劣化による価格下落を上回るスピードでインフレが進んでいるだけです。

 本当に資産価値が下がらない超高額物件というのは、クルマに例えればフェラーリのようなもので、レクサスは年数が経てば価値が下がっていきますが、『フェラーリは下がらない。だけど高くて買えない』というのと同じです。『価格が下がったら嫌だ』という気持ちは理解できますが、そこばかりに目をとらわれると、マンションが買えなくなります。結局は、『住みたいところに住む』のが一番だと思います」

 とはいえ、「住みやすく」「なるべく資産価値の下がりにくい」エリアを探したいと誰もが思い、上がり続けないまでも、あまり下がらないエリアを知りたいというのが本音だろう。関連記事『《世田谷区・中古マンション「資産価値が上昇期待の地区/期待できない地区」》人気先行の「三軒茶屋」「駒沢」に疑問符 交通利便性・価格・資産性に優れた街とその条件とは 不動産仲介のプロが徹底検証』で、稲垣氏が世田谷区を例に挙げて、詳しく解説している。

【プロフィール】
稲垣慶州(いながき・よしくに)/(株)KIZUNA FACTORY(キズナファクトリー)代表取締役。レオパレス21で建築営業を経験した後、27歳で賃貸不動産会社を創業して取締役に。2014年に33歳で独立し、KIZUNA FACTORYを創業。売買仲介とマンション買取リノベーション再販を行なう。通算3000組以上の接客経験を活かし、不動産業界の透明化を目指す。YouTubeチャンネル「東京不動産大学」を運営するほか、X等でも情報発信をしている。
YouTubeチャンネル「東京不動産大学」:https://www.youtube.com/@inagaki_kizuna
公式X:https://x.com/inagaki_kizuna

取材・文/清水典之

次のページ:【図解】世田谷区で「資産価値が上昇期待の地区/期待できない地区」の具体名

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