今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが3月2日~3月6日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は上昇一服となる可能性がある。米国ではトランプ政権が進めた相互関税を巡り、連邦最高裁が違憲との判断を示した。米国経済の不透明感によるドルの下押し圧力は消えていないようだ。ただ、過度な関税政策の修正を通じて貿易環境の正常化が進むとの見方から、ドルを積極的に売り込む動きは限られそうだ。金融政策面では、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者から、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げに慎重な姿勢が目立つ。市場では次回利下げ時期が6月以降にずれ込むとの観測から、金利見通しを背景にドルを支える要因となりやすい。
一方、日本側では高市首相が日本銀行の植田総裁との会談で、追加利上げに難色を示したと伝えられる。インフレ指標の伸びが鈍化するなか、追加利上げ観測は大きく後退し、日米金利差を意識して円は売られやすい地合いとなりそうだ。しかしながら、日米通貨当局は過度な円安を問題視しており、特に日本の通貨当局は状況次第で円安是正のための為替介入を実行する可能性がある。市場参加者の間からは「1ドル=158円超の水準で為替介入が実施される可能性が高まる」、「高市首相からも円安進行を懸念する発言が出される可能性がある」との声が聞かれており、口先介入を含めた日本政府の対応でドル高・円安の進行は一服する可能性がある。
【米・2月ISM製造業景況指数】(3月2日発表予定)
3月2日発表の2月ISM製造業景況指数は51.8と、前回52.6を下回る見通し。ただし、市場予想を上回った場合、景気回復への期待でドル買い材料となり得る。
【米・2月雇用統計】(3月6日発表予定)
3月6日発表の米2月雇用統計で失業率は4.4%、非農業部門雇用者数は前月比+6.0万人程度と予想される。非農業部門雇用者数が市場予想を下回った場合、将来的な利下げを想定してドル売りがやや強まる可能性がある。
