年金の受け取り方にも工夫が必要
人生100年時代と言われて久しいが、正しく老後生活に備えなければ「長生き地獄」へまっしぐらとなる。「体の衰え」とどう向き合うかはもちろん重要だが、長生きにはお金が枯渇するリスクがあることも忘れてはならない。
大幅な年金増額も夢ではない
ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の蒲島竜也氏が語る。
「現代は大きな病気を患っても医療の進歩で延命しやすくなりました。一方で“死ななくなった”ということはその分、医療費と介護費がかさみます。また、物価高騰が続けば生きているだけで支出が増えます。今後、生前のうちに老後資金が枯渇するケースが増えると見ています」
そうしたリスクに備えるためには、まず老後収入の柱となる年金のルールを知り、受け取り方の工夫が求められるという。
「年金は物価に合わせて受給額が調整されますが、年金制度の『マクロ経済スライド』という仕組みでは現実の物価高騰に追いつきません。そこで、仮に100歳まで生きるなら『繰り下げ受給』がひとつの選択肢になります。
66歳以降75歳まで受給時期を繰り下げることができ、『0.7%×繰り下げ月数』分が増額されます。75歳まで繰り下げれば月の受給額は65歳受給と比べて84%の増額です。ただし、夫婦で繰り下げて年金受給なしの期間を作るのは現実的ではない。配偶者の年金だけを繰り下げる手もあります」(蒲島氏。以下「」内は同じ)
