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田代尚機のチャイナ・リサーチ
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【世界的猛暑到来へ】「100年に一度クラス」のスーパーエルニーニョが世界経済に及ぼす影響 過去最高値近辺にある銅価格を更に押し上げる可能性

銅価格がさらに上昇するようなら産業界への影響も大きい(Getty Images)

銅価格がさらに上昇するようなら産業界への影響も大きい(Getty Images)

 中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。今回は、エルニーニョ現象の発生による世界経済への影響、特に食料価格や鉱物価格の動向についてレポートする。

トウモロコシ、大豆、砂糖、コーヒー、カカオなどに影響

 米国海洋大気庁(NOAA)気候予測センターは5月14日、エルニーニョ・南方振動に関する最新予測情報を公表した。それによれば、2026年5月~7月に中程度以上のエルニーニョ現象が起きる確率は82%となっている。太平洋中東部赤道上における海水表面温度の異常高温が予想以上に速いスピードで進行しており、発生すれば冬季(北半球)の間ずっと続く可能性は極めて高く、その確率は96%と予想されている。

 その強度についてだが、エルニーニョ監視(ニーニョ3.4)海域の水面温度が平年を2度以上高くなる現象を“非常に強いエルニーニョ”と定義するが、今回の発表ではその中でも100年に一度クラスの“スーパーエルニーニョ”が発生する確率が高まっているという。一旦発生すれば、地球温暖化に拍車がかかる。「影響が最大となるだろう来年の夏は記録的な暑さになるかもしれない」と科学者たちは警告している。

 経済への影響として、最も心配なのは食料価格の高騰だ。特に、食品から食用油、家畜の飼料まで、幅広い用途に使われるトウモロコシ、大豆への影響が懸念される。2024年におけるトウモロコシの国別生産量をみると、1位は米国で3億7763万トン、2位は中国で2億9492万トン、3位はブラジルで1億1495万トン、上位3カ国で全体の65%を占める(出典:FAO、以下同様)。

 大豆では順にブラジルが1億4447万トン、米国が1億1884万トン、アルゼンチンが4821万トン、上位3カ国で78%を占める。米国、ブラジル、中国(大豆では4位)での気象異常に注意が必要だ。そのほかの農産物では、天然ゴム、パーム油、砂糖、コーヒー、カカオなどで生産地の集中がみられ、気象変動による価格変動リスクが大きいとみられる。

次のページ:5月に過去最高値をつけた銅先物価格の行方

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