改訂されたコーポレートガバナンス・コードのポイントは
金融庁と東京証券取引所が共同で策定している上場企業の経営や取締役会のあり方を定める「コーポレートガバナンス・コード」が、5年ぶりに改訂された。今回の焦点は、ルールに形式的に対応するだけの企業統治から、成長投資や資本の有効活用につながる実質的な取り組みへの転換だ。企業には具体的な投資戦略の説明や取締役会の機能強化、有価証券報告書の早期開示などが求められる。個人投資家は改訂内容を、企業の将来性や経営の本気度を見極める材料としてどう活用すればよいのか。注目すべき3つのポイントを解説する。『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第199回は、「コーポレートガバナンス・コード」について。
そもそもCGコードとは?
7月21日、コーポレートガバナンス・コード(CGコード)の2026年改訂版が確定しました。2021年以来、5年ぶりの改訂です。少し難しそうな名前ですが、私たち個人投資家にとっても大いに関係のある話です。
CGコードとは、上場企業が守るべき企業統治の原則をまとめたルール集です。2015年に導入され、これまで2018年、2021年と改訂されてきました。目的はシンプルで、企業の「稼ぐ力」を高め、株主をはじめとする関係者に対して責任ある経営をしてもらうこと。法律とは違い、従わない場合は理由を説明する「コンプライ・オア・エクスプレイン」というしくみが特徴です。社外取締役の設置や政策保有株の削減が進んだのも、このコードの効果でした。
なぜ今、改訂されたのか
導入から10年が経ち、体制づくりは進みました。ところが形だけ整えて中身が伴わない、いわゆる形式的な対応が課題として指摘されるようになったのです。そこで今回は、企業が本質的な取り組みに集中できるよう、守るべき原則そのものは抽象的な内容に絞り込み、代わりに具体的な考え方を示す解釈指針を新設しました。
