藤川球児監督率いる阪神は首位を走るが…
「真夏の天王山」とされた巨人との3連戦(8月11日~13日=東京ドーム)。これに3連勝した阪神は2位・巨人に3ゲーム差をつけ、球団初の連覇に向かって独走態勢に入るかと思われた。ところが、続く最下位・広島との3連戦で連敗。巨人も勝ちきれず再び3ゲーム差に戻したものの、モタつく藤川阪神に頭を悩ませているのが、「優勝記念グッズ」の発注に踏み切れない球団の営業担当者だとされる。阪神のグッズ納品業者が言う。
「阪神の場合、リーグ優勝した際の記念の球団グッズを200種類以上認可しているが、もちろんV逸すれば発売しない契約になっている。通常はかなり慎重になるが、球団デザインの優勝ロゴを型に起こして織り込むようなグッズは製造に時間がかかる。
何より、リーグ優勝で盛り上がっているうちに記念グッズを店頭に並べたい。日本シリーズにも勝って日本一になれたらいいが、クライマックスシリーズで敗退でもすればすぐに売れなくなって目も当てられない。そのため、多少の見切り発車になってもできるだけ早く発注をかけたいというのが本音です」
公正取引委員会も乗り出した2008年の悪夢
ただ、阪神には苦い経験がある。2008年は2位の巨人に最大13ゲーム差をつけ、117試合消化時点(9月6日)で貯金24。阪神にマジック22が点灯した時、巨人とのゲーム差は4.5あった。ところが、巨人は9月に阪神3連戦での3タテを含む12連勝で首位に並ぶと、141試合目の直接対決で勝利。巨人に敗れた阪神は141試合目に2位へ転落し、そのままV逸となった。スポーツ紙デスクが言う。
「この時はすでに優勝記念のキャップ、タオル、Tシャツなどが製品化されていた。その後、発注元の阪神百貨店が下請け業者に対して半分に減額した代金しか支払っていないことが発覚し、公正取引委員会が調査に乗り出す騒動にも発展した。年が明けると“幻の優勝グッズ”がネットに流通する例がみられるなど、大きな騒ぎとなった」
当時、優勝記念グッズを製作したメーカーの営業マンは「陽の目を見ずに焼却処分となりました。それだけで500万円の損失でした」という。スポーツ紙編集委員が言う。
「スポーツ紙でコラムを書いていた元名物記者が、リーグ優勝すれば本を出版する予定で執筆を進めていたが、出版が見送られたと聞いている。特に在阪メディアは各社とも優勝特集の準備をしていたが、すべて徒労に終わりました」
