「通常時フラグ」に導入でパチンコのゲーム性はどう変わるのか(Getty Images)
ピーク時は30兆円規模と言われていたものの、現在はその半分ほどになっているパチンコ・パチスロ市場。特に昨今は、メダルを使わないスマート機の人気で好調をキープしているパチスロに対し、パチンコは苦戦を強いられている。そんななか、パチンコ遊技機メーカーによる業界団体・日本遊技機工業組合(日工組)は、パチンコ復活に向けての新たな施策を発表した。「4つの新カテゴリ」と「通常時フラグ」の導入というこの施策は、今後のパチンコをどのように変えていくのか。この記事では、パチンコのゲーム性を拡張するという「通常時フラグ」について、詳しく紹介する。【パチンコ業界新施策導入の狙い・前後編の後編】
通常時に「複数の状態」を作り出すことで高まるゲーム性
9月8日、日工組とパチスロ機メーカーの業界団体・日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)は都内で「パチンコ・パチスロプレスカンファレンス」を開催した。そこで日工組はパチンコの遊技機を出玉性能で分類する「4つの新カテゴリ」と、パチンコのゲーム性を格段に広げる「通常時フラグ」の導入を発表した。
「4つの新カテゴリ」とは、パチンコを出玉性能に応じて「Lv.1」~「Lv.4」の4段階に分類するというもの。ユーザーが、自分の好みや予算に合わせて、機種を選びやすくするための施策だ(前編記事参照)。
一方の「通常時フラグ」とはパチンコ機の出玉に関係する新機能で、一定の条件を満たすことにより「状態」の移行が可能になるものだという。これによって、パチンコはどのように変化するのだろうか。パチンコ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏が解説する。
「多くのパチンコは『通常時』と『大当り時』という状態があります。『通常時』は、大当りの抽選を受けている状態で、基本的に出玉は増えません。『大当り時』は大当りに当選した後に移行する状態で、大当りが作動して出玉が増えます。そして、その大当りの一部で、次の大当りが高確率で当選する『RUSH』や『確変』と呼ばれる状態に移行します。
現在のパチンコでは、基本的に『通常時』は常に“ひとつの状態”に滞在し、一定の確率で大当りを抽選しています。その『通常時』に“複数の状態”を作るのが『通常時フラグ』です。これによって、ただ大当りに当選するのを待つだけだった通常時に、新たな楽しさが生み出されるとのことです」(以下「」内同)
通常時フラグによって実現される「状態移行」は、特定条件を満たした場合に抽選が行われる。条件となるのは、「規定回転数の消化」「特定図柄の出現」「RUSH終了時」「時短終了時」などだという。
「たとえば基本となる通常時を“通常A”とし、通常Aでは1/300で大当り抽選が行われているとします。その通常A滞在時に特定の回転数を消化したら“通常B”に移行、その通常Bでは1/200で大当りが抽選され、また特定の回転数を消化すると通常Aに戻る……などといった形で、“複数の状態”を設けることができるようになります。これまでのパチンコの通常時は画一的でしたが、そこにパチスロの“チャンスゾーン”のような状態を作るようなこともできます。ほかにも、周期的にチャンスゾーンに移行したり、RUSH終了後に高確率で大当りを抽選する“引き戻しゾーン”に移行したりなど、さまざまなゲーム性が考えられます」
