「飛行機では、通路を挟んで隣同士に座っていたカップルがいつまでも喋っているので、女性の隣に座っていた僕のほうから『席を替わりましょうか』と提案したことがあります。それは喜んで受け入れてもらえて、お互いにメリットがあったと思います」とBさん（イメージ）
Bさんは、自分の都合で席交換を頼んでくる人に、苛立ちを隠せない。
「新幹線も飛行機もそうなんですけど、窓側か通路側を指定するのは、それぞれの好みや事情があるわけですよね。その席を確実に確保したいから、早めに予約している人もいるわけです。そんな気持ちをないがしろにされることにモヤモヤします」（Bさん）
“止むに止まれない”事情で席交換をお願い
IT企業に女性30代女性・Cさんは、「ダメ元で頼んでみたら、OKだったことがある」と振り返る。
「一度だけ、新幹線でお腹が痛くなって、トイレに何度も行きたい時に、通路側に座っていた女性に変わってもらったことがあります。毎回、前を通るたびに足を避けてもらうのが、忍びなかったという思いもあります。席交換をお願いするのは、そういう“止むに止まれない”事情があり、相手方にも損をさせない場合に限定されるかなと思います」（Cさん）
何気なく「席を替わってくれませんか？」と頼む人もいるようだが、頼まれたほうは受け入れるにせよ、断るにせよ、複雑な思いを抱くケースは少なくない様子だ。（了）
