吉田みく「誰にだって言い分があります」

脱コロナ禍で悩みのタネとなる「厄介な親戚づきあいの再開」 義実家への帰省予定に気が重くなる妻の憂鬱

義実家への帰省が気重な理由とは?(イメージ)

義実家への帰省が気重な理由とは?(イメージ)

 新型コロナウイルス感染症が「5類移行」となり、日常生活における制約や不自由がなくなりつつある。水際対策が大幅に緩和された海外からの旅行客が増え、インバウンドで全国各地がにぎわっている。また、今年のゴールデンウィーク中の国内旅行需要は「コロナ前の8〜9割まで回復」したと報じられている。

 一方、SNS上では「人気の宿は予約が取れなかった」「高額でびっくりした」などの声もあがっている。そのような背景から、コロナ明けの混雑を見越して、「予約が埋まる前に」と夏休みの予定を早めに立てる人も増えているが、「コロナ明け」ならではの事情に直面することもあるようだ。今年のお盆休みが「4年ぶりの義実家帰省になりそうだ」と落胆する40代女性に、フリーライターの吉田みく氏が聞いた。

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 夏休みの予定と聞くと楽しいものをイメージするが、なかにはそうではないケースもある。埼玉県在住の看護師・ユウコさん(仮名、40歳)は、夫婦2人で行く4年ぶりの夏の旅行が夫の実家訪問に決まり、「がっかりしている」という。

「今年のGWは久しぶりに夫婦で泊まりがけの旅行に行きたかったのですが、計画し始めたのが4月半ばと遅かったこともあり、旅行代金は高いし、泊まりたい宿はどこも満室。道路の渋滞も酷そうだったので、結局諦めました。その分、夏休みを楽しめるようにと、夫と2人で話し合って早めに計画を立て始めたのです」(ユウコさん、以下同)

 ウキウキしながら下調べを始めたユウコさんの気分を挫いたのは、義母から夫への一本の電話だった。

「以前から、『子供はまだなの? 早く孫の顔を見せて』などデリカシーのない言葉が多い義母が苦手でした。コロナ禍では医療機関勤務という私の職業柄、向こうも納得のうえで帰省を控えられたので会わずに済んだのですが、『コロナはもう5類になったし、久しぶりに顔を出しなさいよ』と義母から夫に連絡がきて、お盆に義実家へ行くことを約束させられたのです」

 ユウコさんと義母の相性が良くないことは夫も承知のうえだが、表立ってユウコさんの肩を持ってくれないそうだ。義実家へ行く件についても話し合いがうまくいかず、夫婦喧嘩が絶えなかったという。

「電話越しに『念のためにマスクはしてきてね!』と言われました。自分から『5類になったし顔を出しなさい』と言う割には慎重ですよね。

 そして案の定、子作りのこととお金の話を延々とされ、妊娠もしていないのに『出産の立ち合いも病院でできるようになるから楽しみだわ』と言われた時はうんざりしました。『3年以上も会ってないから顔を忘れそう、遊びに来る前に写真送ってね』と言われた時は苦笑いしかできなかったです」

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