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橋下徹氏が指摘、維新に足りない“パーパス”「人生を懸けてでもやるという熱量を持てる看板政策がない」

今の日本維新の会の勢いを橋下徹氏はどう見ているのか

今の日本維新の会の勢いを橋下徹氏はどう見ているのか

 次期衆院選に向けて自民党が一番脅威に感じているのが日本維新の会だろう。果たして維新は岸田政権をどこまで追い込むことができるのか。維新の創設者である橋下徹氏に、安倍政権時代から自民党と維新の関係性を取材してきた元NHK解説委員でジャーナリストの岩田明子氏が迫った。【全3回の第1回】

ふわっとした民意をつかむ

岩田:春の統一地方選では、維新の会が大躍進しました。維新がブームになるのは、橋下さんと松井一郎さんが大阪維新を立ち上げて以来2度目と言っていいと思いますが、橋下さんは、創設者として、今の維新の勢いをどう見ておられますか。

橋下:政党に対する支持には、積極的な支持と消極的な支持の2つがあります。今の国政維新への支持は、消極的支持でしょう。岸田政権に不満が募り、他の選択肢を選びたいが、立憲民主は嫌だという有権者が支持している。

岩田:永田町でも、維新の躍進は岸田政権への不満の表われでもあり、有権者が選択肢を求めているとの見方は多いです。

橋下:大阪維新は明らかに政策を実感した有権者たちからの積極的支持でしたが、国政維新の今は消去法の色が強い。だから、国政維新が政権を奪取しようと思ったら、消極的支持をいかに積極的支持に変えていくかがポイントです。

岩田:ただ、これまで維新が強いのは関西エリアに限定されていたことを考えれば、前進ではないですか。

橋下:もちろん、幅広く支持される政党になっているのは間違いありません。僕が代表をやっていたときは攻撃的な政党だったので、超コアでマニアックな支持層が熱烈に応援してくれましたが、嫌う人も多く、それだと支持が広がらない。

 今の維新は、ふわっとした民意をつかめる組織になってるんじゃないのかな。

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