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「安定=楽ではない」「激務なのに給料が安い」…地方公務員を辞めた若者たちの「誤算」

安定を求めて地方公務員に就職した落とし穴とは?(イメージ)

安定を求めて地方公務員に就職した落とし穴とは?(イメージ)

 公務員のイメージといえば”安定”。実際、マイナビ「2024年卒大学生公務員のイメージ調査」によると、公務員になりたい理由として「安定している」を選んだ人の割合が8割にものぼる。一方で、念願かなって公務員になったものの、「こんなはずでは……」と早々に辞めていく若者たちもいるのが現実だ。

「完全週休二日、定時帰宅の毎日」と思っていた

 東京都内の市役所に勤めていた中西さん(仮名、27歳男性)も離職者の一人。都内の公立進学校から一橋大学に進んだ中西さんは、就職先に「安定」を求め、公務員になる道を選んだ。しかし実際は3年弱で辞め、一般企業に転職している。辞めた理由の一つに、「給料と仕事量が見合わない」というものがあったという。

「最初は漠然とゲーム関係の職に就きたいと考えていましたが、両親の勧めもあって、公務員を第二候補として就活しました。ただ、ゲーム関係は全滅。全く興味のない業種に就職しても長くは続かないだろうと思い、だったら安定を取って公務員になろうと決めました」(中西さん、以下「」内同)

 中西さんの父親は自営業で、収入はそれほど安定していない。両親も、中西さんが公務員になることに喜んでくれたという。

「一橋生は就職に強いと言われていて、総合商社や証券会社に就職して、沢山稼ぐイメージがあるかもしれませんが、僕はバリバリ働くよりも、プライベートの充実を重視したい派でした。そう考えたとき、なんとなく公務員が良さそうに思えたのです」

 そして試験に合格し、就職したのが東京都内にある市役所。職種は一般事務だ。中西さんは「正直、公務員の実態についてはよくわかっていませんでした。仕事は右から左へ流せばよく、完全週休二日、定時帰宅の毎日だろう、ぐらいに甘く考えていました」と振り返る。

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