キャリア

形だけの「女性が働きやすい会社」の現実 産休・育休社員の仕事を押し付けられ疲弊する現場社員たちの声

育休や短時間勤務希望者が重なり激務が続く

 転職活動中の30代男性・Bさんは、前職のIT企業での深夜残業続きの日々に疲れ、退職した。

「育休や短時間勤務を希望する社員が一度に複数人発生したことがあったんです。結局、その負担をカバーする羽目になった人が耐えられなくなり、退職していくという流れが起きたことがありました。

 上司は、休みに入ったり、早帰りをする女性社員に『問題ないよ』『気にしなくて良いから』と優しく伝えるのですが、しわ寄せを受けるのはそれ以外の人たち。もちろん子育ては大事なことですが、僕の体の問題は無視されるんだなと……」

 結局Bさんは激務で体調を崩してしまい、会社を去った。現在は転職活動中だ。

「負担だけ強いられて、そこに対するケアもないというのはおかしいと思います。転職先でもし前職と同じケースが発生したら、会社側には何らかの手当を提案したいですね」(Bさん)

「働くママに優しい環境」のカラクリ

 不動産会社勤務の30代女性・Cさんは、会社の「女性が働きやすい会社」アピールに内心呆れていると明かす。

「うちの会社は、女性管理職の比率を上げたいと躍起。さらに“働くママ”の活躍をアピールしたいので、やたら既婚者か子供がいる女性が管理職に抜擢される傾向があります。『女性が働きやすい会社』『女性管理職が活躍』『働くママに優しい環境』とアピールする実績や材料を作りたいらしく、なんであの人が……と思うようなケースもしょっちゅうです」

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