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初対面で「推しいますか?」の質問を息苦しく感じる人たち 「類型化されるのが嫌」「新たな同調圧力では」

大学に入学してすぐに「推し」で出来上がるグループ

「推し」の話題で大学の友人グループが早々にできあがってしまう現状もあるという。都内の私立大学に通う男子学生のBさん(19歳)とCさん(19歳)は、このように話す。

「入学する前から、すでにX(旧ツイッター)で友人を作って、入学式の時点でグループになっている子たちがいました。その子たちはK-POPが好きとか、ジャニーズが好きとか、そういう『推し』の共通の話題で盛り上がっていたようです。

 自分はとくに推している対象がないので、そのようなグループに初めから入れない空気があって、結局“余り物”みたいにポツンとしていたメンバーと一緒に行動するようになり、今に至ります」(Bさん)

 Cさんは、入学後もグループワークや演習科目などでたびたび「推し」について訊かれることに辟易しているという。

「大学でグループになったり、自己紹介をする機会があるたびに、すぐ『推し』がいるか訊かれます。正直、自分は趣味もないしオタクでもないので、こういう質問をされると答えに困って苦痛です。この間、適当に『邦ロックバンドが好きです』と答えたら、『具体的にどんなバンド? ライブとか行くの?』などと追及されて困りました。適当にYouTubeなどで流し聴きしているだけの、ライトなリスナーなので……。

 最近は推し活ブームのせいで、誰もが推しがいるかのような会話が広がります。もし推しがいたとしても、仲がいいわけでもない人や初対面の人に教えたくないです。会話やコミュニケーションのきっかけと思って訊いてくる人もいると思いますが、『推しがいないとダメ』という新たな同調圧力になっている気がして、あまり好きではありません」(Cさん)

 最近は初対面での会話のきっかけとして、まず「推し」を尋ねる風潮があるという。「推しがいない」人にとって、こうした形式的な会話は少々苦痛に感じられているようだ。

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