キャリア

「もう無理だ!」から一転、人手不足に苦しむ清掃業者が「30か国120人」の外国人を雇用し問題解決 疲弊する現場を変えた「いつでも誰でも働ける仕組み」

清掃作業風景

清掃作業風景

清掃後は現場を撮影し、本部と共有

清掃後は現場を撮影し、本部と共有

eラーニングにも注力

 シフト管理はもとより、教育、品質管理など、IT化の項目は多岐にわたる。一括管理できるアプリを作るために、まずは業務の分析から始めた。

「清掃やビルメンテナンスの仕事をそれぞれ徹底的に分析し直し、数十の項目に切り分けました。それを整理し直し、35の資格をつくりました」(田島氏)

 その内容は細かい。ファストフード店の清掃ができる資格など業種・店舗ごとの資格や、マンションの共用部分の清掃ができる資格、ゴミ捨てができる資格など。ひとつひとつクリアすることで、スキルと賃金がアップしていく仕組みだ。

「スタッフの教育も、初めは対面でやるのですが、すぐに現場に出てもらい、実際の作業の中での教育に力を入れます。また、それを補助するかたちで、アプリ内で動画を使って学べるなど、eラーニングにも力を入れています」(同前)

 外国人雇用のための多言語化も重要だ。

「日本語が上手な外国人は各業界で取り合いです。弊社では、来日したばかりで日本語が全く喋れない人にも仕事の内容をわかってもらえるようにアプリを多言語化しました。

 現在、30か国、約120人の外国の方に働いてもらっています。でも、アプリが30か国語に対応しているわけではありません。というのも、アフリカの方はだいたい英語かフランス語が使えるし、南米の方はポルトガル語かスペイン語が使えます」(田島氏)

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