キャリア

《経済評論家・山崎元さんが遺した働き方のヒント》キャリアプランニングで意識すべき3つの年齢「28歳」「35歳」「45歳」の意味

『経済評論家の父から息子への手紙』は「転職」などキャリアについてだけでなく「モテ」「酒の飲み方」までテーマは多岐にわたる

『経済評論家の父から息子への手紙』は「転職」などキャリアについてだけでなく「モテ」「酒の飲み方」までテーマは多岐にわたる

45歳がキャリアの曲がり角

 人生は、一つの組織や仕事に頼るにはいささか長い。会社や役所の「定年」は60歳、65歳かもしれないが、その先が長い。そして、組織が用意してくれる機会は先細りでつまらないものが多い。

 45歳くらいから、高齢期の働き方を見据えた「セカンドキャリア」の準備が必要だ。準備が遅れると、できることの範囲やスケールが小さくなる。

 準備として必要なのは、仕事に必要な「能力」と、自分の仕事を買ってくれる「顧客」の2つだ。いずれも獲得には時間が必要だ。準備は早くから始める方がいい。

転職は「人材価値を活かす」ための手段だ

 第一章で、リスクを取った働き方が適切になる背景に労働市場の流動性の改善を挙げた。これは、端的に言って、「転職がしやすくなった」ということだ。自分自身も手段としての転職を上手く使いこなす必要がある。職業人生には、自分が持っている人材価値を、育てたり、守ったり、活かしたりするために転職が必要な場合がある。

転職していい理由は3つ

 転職を正当化できる目的は大きく分けると、以下の3つだ。

【1】仕事を覚えるための転職
【2】仕事の能力を活かすための転職
【3】ライフスタイルを変えるための転職

 典型的には、それぞれ、【1】主に20代に行う仕事を覚えるため、仕事のレベルを上げるための転職、【2】主に30代に行う大きな仕事や収入を得るための転職、【3】主に40代以降に行うライフスタイルと折り合いをつけるため(あるいは、セカンドキャリアの準備をするため)の転職、である。年齢にこだわる必要はないが、自分が何を求めて転職しようとしているのかについては意識的であれ。

転職を「常に」意識する

 自分にどのような転職機会があり、自分が獲得できる経済的条件がどのくらいなのかということについては、常にアンテナを張って情報収集するべきだ。人を雇う側も、仕事のエネルギーの何割かを人の採用に割いていることが多い。求職者側も無関心ではいけない。

 情報源としては、同業他社の同世代、あるいは少し上くらいの年齢の人々とのつながりを大切にしたい。もちろん、交友関係も有効に使うべきだし、人材紹介会社やヘッドハンターと時々連絡を取って転職市場の様子を知っておくことも有効だ。

転職の「コスト」を意識する

 転職の「コスト」として意識しなければならない主なものは、転職の際に無収入になる期間の生活コスト、キャリアの空白がもたらす人材価値の低下、転職での収入低下や年金・退職金の損失、などだ。特に、前二者の影響は大きいので、できれば間を空けずに次の職に移れるように行動することが大切だ。

「転職は猿の枝渡りだ」と覚えておこう。猿は、次の枝を摑んでから、前に摑んでいた枝から手を放す。また、地上に落ちた猿(求職活動で無職の状態)は大変弱い。

 転職の際に余裕を持つためには、生活コストを下げること、経済的な備えを十分持つこと、しばらく生活を支えられる配偶者を持つこと、などが有効だが、これらを持っていないからといって、一方的に守りに入るのでは人生がつまらない。

「なんとかなるさ!」という開き直りも時に重要だ。

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