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【少子化加速・格差拡大】岸田首相「少子化対策に月500円徴収」の本末転倒 貧乏で結婚できない若者から徴収したお金をパワーカップルに配るのか

少子化対策「支援金」の徴収イメージ(図版左下の図)。公的健康保険料から広く集めることを狙う(財務省財政制度等審議会「令和6年度予算の編成等に関する建議」参考資料より)

少子化対策「支援金」の徴収イメージ(図版左下の図)。公的健康保険料から広く集めることを狙う(財務省財政制度等審議会「令和6年度予算の編成等に関する建議」参考資料より)

若者の実質賃金が減ることで、ますます結婚できなくなる

 もう一つの問題は、さらに深刻だ。政府の支援策で子育て中の世帯は恩恵を受けられるかもしれないが、独身の若い層や子育てが終わった世帯では、ただただ負担増になる。特に問題なのは、独身の現役世代の可処分所得が減ることだという。

「2023年6月に内閣官房から発表された『こども未来戦略方針』の中では、3つの基本理念の第一に『若い世代の所得を増やす』と掲げられています。この認識はまったく正しくて、今の少子化の原因は、若者の結婚が減っていることにあり、婚姻数の減少と出生数の減少は完全にリンクしています。

 だから、少子化対策で大事なのは婚姻数を増やすことで、そのためには若者が結婚して子どもを持てるような経済環境、雇用環境を整えることが第一です。ところが、政府がやっているのは真逆で、ただでさえ重い社会保険料を増額して若者の実質賃金を減らし、ますます結婚できないようにしている。むしろ少子化を加速する政策と言えます」

 婚姻数が減っているのは、今は価値観が多様化し、「結婚したくない」という若者が増えたからだといわれるが、それも額面通りには受け取れないという。

「“結婚したくない”という人は昔から一定の割合でいましたが、今は“結婚もしたいし、子どももほしいのに、できなかった”という不本意未婚がかなり増えています。そもそも晩婚化などは起きていません。20代で結婚できなかった層が、結婚を後ろ倒しにしたあげく、結局30代になっても結婚できないという、単純に20代での婚姻数の純減なんです」

 価値観は多様化しているかもしれないが、昔と価値観が変わってしまったのは、経済的な理由が背景にあるのかもしれないのだ。

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