家計

「なんとなくわかる…」借金が膨れ上がった大谷翔平の元通訳・水原一平氏の心理をギャンブル好き男性が読み解く 「追い詰められるほど楽しくなるんです」

250万円の借金を抱えた状態で会社が廃業

 当時のAさんの年収は450万円程度。250万円の借金を返済するのは簡単ではない。そんななか、勤務していた会社が廃業するという事態に陥ってしまう。

「正社員ではなかったので、会社がなくなったからといって、給料の補償もない。退職金代わりに10万円渡されたくらい。一気に無収入になるわけですが、借金の返済もしないといけない。ここで、初めてどうしようもなくなった現実に気づいたんです」

 借金返済のめどがまったく立たなくなったAさんは、両親に自分の状況を初めて説明することになった。

「両親は私がパチンコにハマっていることをまったく知らなかったんです。でも、もう泣きつくしかなかった。親は呆れていましたが、どうにかお金を貸してくれて、それを消費者金融への返済に充てました。

 親には『お前はギャンブル依存症だ』と言われましたね。自分としてもなんとなくそうなんだろうなとずっと思っていましたが、依存症克服のために特別に何かをしようとは思えなかった。でも、親にハッキリ依存症だと言われたことで、生活も変わりました。その後、就職もして、仕事が忙しくなったことでパチンコに行きたいという気持ちも薄れてきました。毎月ちょっとずつ親にお金を返しながら、働く日々が続きました」

 そんなAさんだが、ギャンブルを完全にやめたわけではない。いまでもたまにパチンコを打ったり、ボートレースをやったりしている。

「仕事が忙しくてパチンコを打つ時間があまりないので、結果的にいい距離を保てているんですよね。ただ、ボートレースは隙間時間にネットで賭けられるので、たまに負けすぎてしまうことがあるのも事実です。どうにか給料の範囲内で楽しめていますが、いつかタガが外れてしまうのではないかと思わなくもないです」

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