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メジャーで結果を残せなかった筒香嘉智に「2年で6億円」は高すぎる? 実は「お買い得」と考えるDeNAの皮算用

DeNAに復帰した筒香嘉智(右は三浦大輔監督。時事通信フォト)

DeNAに復帰した筒香嘉智(右は三浦大輔監督。時事通信フォト)

 5年ぶりにDeNAに復帰した筒香嘉智(32)。メジャーでは満足のいく結果を残せなかった筒香だが、日本球界の古巣は球団最高額クラスの大型契約を用意した。以前の輝きを取り戻せるのか不透明な段階ではあまりに大きな額にも思えるが、意外なことに関係者からは「このくらい出していい」との声が多いようだ。

 4月18日に横浜スタジアムで行なわれた入団会見には、約9600人のファンが集まった。スポーツ紙デスクが言う。

「今回は3年契約で、2年目までは年俸3億円(推定、以下同)、3年目からは変動制となるようだ。巨人も3~4年契約で総額10億円を提示していたが、DeNAは将来的な監督手形も切ったようです。DeNAは筒香のメジャー移籍後も背番号『25』を空けていたのに対し、巨人は4番の岡本(和真)が『25』を付けていたことも障壁となった」

 つまりDeNAは筒香に少なくとも「2年で6億円」を支払うわけだが、それは妥当な額なのだろうか。

ポジションが確約されているわけではない

 筒香の実績を振り返ると、2016年に44本塁打、110打点の二冠に輝いたことで年俸1億円から3億円に大幅アップ。2017年に28本塁打、2018年に38本塁打を記録して、渡米直前の2019年シーズンは4億円の大台に乗せていた。今回の契約は渡米前より1億円安い数字となるが、当時とは状況も違っている。担当記者が言う。

「メジャー移籍前の筒香のポジションは主にレフトと三塁。過去には一塁も守っている。一方、今のDeNAは一塁を守っていたオースティンが肉離れでリタイア中だが、レフトから佐野(恵太)がまわり、レフトには関根(大気)や3年目の梶原(昂希)らが入っている。ライトにはルーキーで大活躍の度会(隆輝)、センターは桑原(将志)が結果を出し、三塁には宮崎(敏郎)がいる。5年前と違って筒香にポジションが確約されているわけではない」

 何より、この5年間で筒香は思うような成績を残せずに来た。2020年からレイズに2年間在籍したが、成績が残せずドジャース、パイレーツと渡り歩き、メジャー5年間(182試合)で本塁打は18本。通算打率は.197、75打点に終わった。昨シーズンからはブルージェイズ、レンジャーズとマイナー契約したが、一度もメジャーに昇格できず、一時は独立リーグでプレーする状況だった。

 今年はジャイアンツとマイナー契約を結んで春季キャンプに招待選手として参加したが、オープン戦(5試合)で打率.125、0本塁打。自由契約となって日本に帰ってきたわけだ。

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