看病する自分をアピールするのは、承認欲求ゆえか(イラスト/白ふくろう舎)
身の程知らずな自己アピールが批判を集め、祝福に潜んだマウントが相手を逆なでするのがSNS時代のリアル。“承認欲求”とどう向き合うかは、人に迷惑をかけない・かけられないための大きなテーマだ。不安専門カウンセラーの柳川由美子さんはこう語る。
「人に認められたいという人間の基本欲求のひとつで、誰もが持っています。集団で生きる人間にとって、周囲に認められるかどうかは生存に直結します。自分の存在価値が認められることで、食料を分けてもらえ、その場にいることが許されるからです。逆に認められなければ排除されてしまうため、承認欲求を満たす言動は人にとって必要不可欠なことなのです」
とはいえ、周囲に“承認欲求が強すぎる人”がいた場合、そのつきあい方はなかなか難しい。以下、女性読者から寄せられた具体的なケースとともに、その対処法を紹介しよう。
やさしいふりで自分に注目を集める
私は28才の頃、40才のカレとつきあっていました。会社の上司でもあるカレは、バツイチでしたが、仕事はできるし、やさしい。当時の私は、ストレスからメンタルの調子を崩し、休職していたのですが、病院につき添ってくれたり、話を聞いてくれたりと親身になって支えてくれました。家族や友人からの評判もよく、素敵な人と巡り会えたと思ったものでした。
ところが、つきあって1年もたつと、違和感を覚えるように。というのも当時の私は、電車に乗るとパニック発作を起こすため、タクシーで病院に通っていたのですが、「治したいなら勇気を出して乗らなきゃダメだよ」とむりやり電車に乗せるのです。